株式会社パラドックス

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誇りを受け継ぎ、
未来を切り拓く、
「組織活性イベント」

  • インナーブランディング
  • 京都府

マツダの正規ディーラー事業からスタートし、京都の地に根ざした、地場独立資本の総合ディーラーとして1955年に創業しました。一般のディーラー企業とはことなり、輸入車のメルセデスベンツ・BMWなどを含め、計10社のメーカーの車を取り扱かっています。企業理念として、「全員でつくる家族と社会に誇れる会社」を掲げ、「世界一の中小企業」を目指す会社です。

#0 プロジェクト始動の背景

以前から、採用のブランディングのお手伝いをさせていただいており、採用でマツシマホールディングスらしさを学生に伝えることに成功しました。そこで、「全員でつくる家族と社会に誇れる会社」の実現のために、インナーブランディングもお手伝いさせていただくことになりました。

#1 課題

「世界一の中小企業」に働くマツシマホールディングスらしい人財として、経営陣が考えておられたのは、主体的に考えて動ける人財でした。しかし、実際には、ディーラーとして目の前の業務に追われており、考える機会が少なく、実現する環境も不十分という状況でした。また、ディーラー市場自体が次のステージに進む必要があるという状況で、会社の未来と自分の未来を考え、マツシマホールディングスを進化させるアイディアを考え実現していく場をつくることが課題としてありました。

#2 解決の方向性

課題解決にあたっては、「マツシマの進化をともに創る。」というコンセプトのもと、考える機会と実現する場を設け、社員が主役となってマツシマの進化を創るイベントをするという提案をしました。具体的には、社員が会社の10年後を考え、従業員・顧客の満足度、そして、収益という3つの観点から、新規事業・プロジェクトのアイディアを持ち寄り、さらに、ブラッシュアップ、良いアイディアの採用までを行う新規事業プランコンペの組織活性イベントを実施しました。

#3 プロジェクト全体フロー

以下のイラストは、プロジェクトの始動から、イベントの実施、そして、アフターフォローまでのプロジェクト全体の流れです。

▲順を追って、マツシマホールディングスさまで行ったこととともに、紹介します。

#3-1 プロジェクト始動

▲セッションを行う中で、課題と会社らしさを明確にし、得たい成果を整理することで解決の方向性を考えます。

マツシマホールディングスさまでは、以下のような課題があり、プロジェクトを通して、社員が主体的に考え動けるようになることを求めていました。

 

課題(例)

・目の前の業務が忙しく、考える機会が少ない。

・アイディアを考えても、実現する場がない。

・会社の未来を考える風土がない。

 

得たい成果

・主体的に考え動ける人材を増やしたい。

・社員に会社の未来を自分ごと化して考えてほしい。

・社員の持つ良いアイディアを経営に生かしたい。

・時代の変化に合わせて、進化していきたい。

 

#3-2 コンセプト設計

▲課題や得たい成果、会社のらしさを大切にして、企画の軸となるコンセプトを打ち立て、施策を企画します。

 

「マツシマの進化をともに創る。」というコンセプトのもと、社員が会社の10年後を考え、新規事業・プロジェクトのアイディアをアウトプットするという新規事業プランコンペの社内活性イベントを企画しました。また、名称も、「マツシマ進化論グランプリ」略してMSグランプリと決まりました。コンセプトには、考える機会を用意するに留まらず、アイディアでマツシマに会社に変化をもたらし、10年後の未来の進化を創るという意思が込められています。

#3-3 コンテンツ設計

▲コンセプトから、イベントの内容や使うべき施設、行うべき時期などを設計します。

▲実際のイベントは、このようなスケジュールで行いました。

今回は、400名の社員の中からアイディアを公募し、応募された中からMSグランプリに参加する約50人を選抜しました。当日は、企画を発表するだけでなく、その場でも一人ひとりが考えることを重視しました。そのために、数人のグループに分かれて企画を考え、経営陣からのフィードバックを経てブラッシュアップし、再び経営陣へ提案することを行いました。採用されたアイディアは、その場で実現が約束されます。実際に、2018年のイベントでは、3つのアイディアが採用され、現在プロジェクトが進行しています。

▲当日も参加者が議論を重ね、経営陣のアドバイスを受けることでアイディアをブラッシュアップします。

▲また、マツシマホールディングスさまにとって重大なイベントであるため、経営陣が全員参加することや高級ホテルである京都リッツ・ザ・カールトンで行うなど、プレミア感も大切にしました。

#3-4 イベントの準備

▲開催の周知や参加の呼びかけとともに、実施までにモチベーションを高めて最高の状態で当日を迎えるように様々な施策を行います。

参加者の募集から当日までは2ヶ月間あり、当日にモチベーションがピークになるようにしました。
参加促進のために、専務みずから参加を促すメッセージやイベントの意義を語るメッセージを動画の配信し、プロジェクトの重要性を発信しました。また、当日に初対面ではなく、最初から活発な議論ができるような風土づくりのために、課題図書を与えて、その感想共有という形で、当日のグループごとにキックオフを行いました。

#3-5 当日運営

▲司会や進行を含め、スムーズにイベントを実施します。

▲当日は、活発な議論が行われ、会場が熱気に包まれました。

#3-6 アフターフォロー設計

▲実際のイベントの後に、良かった点や改善できる点を振り返ります。次回以降の自走を目指して、サポートをします。

 

#4 得られた成果

成果は、社員が情熱を持って取り組める3つの新規事業・プロジェクトの打ち立てに成功し、同時に人財も発掘できたことです。さらに、会社の未来を考えることに携わり、社員400人の当事者意識も向上しました。MSグランプリは、毎年実施されることが決定しており、未来を考え形にして行く重要な場としてマツシマホールディングスの新しい文化になりました。