CLIENT 株式会社田中衡機工業所

• クライアント様のご紹介・課題

  田中衡機工業所は、新潟県にある”はかり”メーカー。金物の街 燕三条に生まれ、115年にわたり、あらゆるものの重さを正確にはかり続けてきました。重ねてきた試行錯誤とともに製品の幅もひろがり、多様なニーズに対応。従来の機械式はかりに始まり最先端の計量システムへと、進化しながらも守り続けてきた高い精度で、国内外から信頼を集めています。そうしたなかで、今後はさらに田中衡機には新しい仲間が必要になりました。しかし、本格的な新卒採用は初の試み。新卒採用元年として『今年採用できること』ではなく『毎年採用できる自走型人事チームをつくること』を本質的なゴールと考えました。

• コンセプトやアイディア・アウトプット

  採用全体を統括するコンセプトは「度量採用」。田中衡機工業所の成長の裏にあった「数多くの挑戦と失敗を受け入れる度量の大きさ」を若者へと訴求し、コンセプトに沿ってパンフレットや特設サイトを制作しました。
  また、採用戦略として、「業界では有名だが、学生からは知名度が低い」「はかりという商材は、一般的に馴染みがない」「本社が地方に位置しているという立地の問題」「初の新卒採用の実施」という４つの課題から、他社と学生を取り合うことはやめ、代わりに「他社がとりこぼしている人材」をピンポイントで狙っていきました。例えば、海外の大学に在籍していて就活時期に国内にいない日本人学生や地方国公立大の学生と接点を持ち、隠れた優秀層を採用するというもの。また、学生がイメージしにくい事業だからこそ、入社後の配属先や具体的な仕事内容まで明確にし、リアルな情報を伝えられるよう準備していきました。

• 具体的な取り組み

  ツール制作にとどまらず、採用ノウハウを蓄積できる“採用伴走”という形でコミット。実際の選考に向けて人事のみなさまと定例で打ち合わせを設け、二人三脚でプロジェクトは進みました。採用伴走のメリットは、母集団形成〜選考〜内定後フォローまで、採用のフェーズが変わるごとに不安を解消できることです。具体的な内容としては、人材ポートフォリオの作成、面接シートの作成、募集ナビ媒体の選別、説明会イベントの選別や効果測定、会社説明スライドのブラッシュアップなど、多岐にわたりました。また、説明会や面接での社員の印象も、学生の意欲を左右する重要なポイントです。母集団をむやみにひろげず、的を絞る戦略だったため、内定後のフォローも重視。学生の就活状況に合わせ個別対応をプランニングしました。

• 効果・クライアント様のお声

  採用の結果としては、新卒採用初年度にして国内営業・海外営業ともに採用目標を達成。定期的な伴走活動により、2年目でほぼ自走状態で採用活動を展開できるようになりました。さらに中途採用でも理念に基づいた戦略を構築中。企業の成長に向けた足がかりとして、採用が根付きつつあります。