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これまで出会えなかった学生と、新たな接点を生んだインターンシップ「バランス超人コンテスト」

CLIENT:株式会社アーチ電工さま

  • 採用ブランディング
  • 福岡県

アーチ電工は、福岡で昭和35年に創業した高圧送電線建設工事を行っている会社です。現場は九州一円。100m級の鉄塔をチームで作り上げる面白さを学生に伝えるために、これまでパンフレットや動画などの各種ツールを制作してきました。一方で、顕著になった課題は学生との接点。ナビ媒体にてインターンシップの告知をしていたものの、中身は一般的な企業説明会や就業体験だったこともあり、応募が来ない状況でした。

1コンセプト・アイデア

学生と繋がるための、新たな接点の創出。そのために、業界への興味の有無に関わらず学生が参加したくなるような魅力的なインターンシップの再設計に取り組みました。社員の方々に人材要件をヒアリングをする中で、押さえるべき設計のポイントとして見えてきたのは、以下の2つでした。


①100m級の鉄塔に登るため、そもそも高所に適応できることが大前提


②身体を動かすことが好きな人は仕事に適応しやすい
これらを元に、屋外のアスレチック施設を舞台に、地上15メートルで身体を動かしながらバランスを競う「バランス超人コンテスト」を企画。楽しみながら企業理解を深めることができるように仕立てました。

▲実際のインターンシップの様子

2採用ペルソナに向けた施策

着想の鍵となったのが、ターゲットとなる学生のペルソナ設定です。アーチ電工で活躍する人材についてインタビューを実施すると、素直さや成長意欲といった条件だけではなく、「高所作業への適正」が特異的かつ絶対的な条件となっていることが分かりました。そこから、高所作業への適正を見極めつつ、そこに魅力を感じてもらえるようなインターンシップを設計するという方向性に決定。しかし実際の現場に学生は連れて行けず、体験も不可能です。そこで考え出したのが、アスレチックによるインターンシップでした。

3現場視察を通した企画

協力いただいたのは、同県にあるフォレストアドベンチャー・糸島。森の中、高さ15mでのアスレチックを楽しむことができる施設です。山奥の仕事現場と環境が似ており、高所への適応も確認できるという点で選定しました。現場視察は、アーチ電工の社長+アーチ電工の採用担当者+パラドックス社員で実施。実際にコースを体験しながら、施設内のアトラクションをどのようにインターンシップに落とし込むかを考えていきました。安全装置の仕様が実際に現場で使用している器具と類似していたという気づきや、施設に向かう道中で会社説明会をするというアイデアをはじめ、現場視察によって得た気づきが企画に盛り込まれました。

4インターンシップの流れ

チームで協力し進めるアーチ電工の仕事に倣い、仲間で助け合いながら取り組んでもらえるインターンシップを設計しました。また、場の統一感を持たせるためにロゴや各種ツールも制作。まだアーチ電工に興味のない学生を振り向かせるため、テレビ番組のようなエンタメ性を演出しました。当日の流れは以下の通りです。

(1)会社説明会(バスの中、道中で開催)

(2)4つの試練(フォレストアドベンチャーでの企画)

フォレストアドベンチャーにあるアトラクションの一部を競技用のコースに見立て、心技体とチームワークを試す4つの試練を用意して「バランス力」を競う。チーム内には社員も参加。

(3)表彰

競技をポイント制とし、より多くのポイントを獲得したチームを「バランス超人チーム」、社員の心をより掴んだ学生を「MVP」に選ぶ。「MVP」の方には10年有効の内定証を授与。

上記3つのステップでインターンシップがおこなわれました。

5成果

近くの大学にお声がけしたところ「ぜひ参加したい」との返事をいただき、20名を超える大所帯の部活生に参加いただくことができました。アスレチックとはいえ、普段から高所で作業をしている社員の“プロの動き”を身近に見せられたことや、高所に適正のある学生を見極められたこと。さらに地元テレビ局から取材希望の声がかかるなど、話題性も含め多数のメリットを実現できました。学生からも好評の声をいただき、次年度以降の開催も予定されています。インターンシップ開催にも社内一丸となるアーチ電工。新しい取り組みにも前向きに挑戦し続ける姿勢を後押しできるよう、引き続きお力添えをおこなってまいります。