日本の技術力とソリューションを、世界へ。
川崎重工業のブランディングプロジェクト。
CLIENT:川崎重工業株式会社さま
- インナーブランディング
- カスタマーブランディング
- 東京都
川崎重工業は120年にわたり、船舶やモーターサイクル、エンジンやロボットまで、多彩な事業に挑戦してきた総合エンジニアリングメーカー。陸・海・空はもとより、深海や宇宙へとそのフィールドを広げながら、数多くの日本初・世界初を生み出してきました。
1プロジェクトの概要
製品や企業のブランディングを手がけるランドーアソシエイツから依頼を受け、始まったプロジェクトです。ランドーアソシエイツのプロデュースのもと、同社が開発したブランディング・スローガンを軸に、パラドックスが社内外に発信するクリエイティブを手がけました。実施においては、ウェブUXを専門とするアカリとパートナーを組んでいます。
2解決の方向性
ランドーアソシエイツのブランディングを通して、Kawasakiが展開する様々な事業領域において”本気で社会課題と戦うクライアント”から選ばれるパートナーになることを目指しました。ランドーアソシエイツが開発したスローガン「Powering your potential」をはじめとした、新たなブランドアイデンティティを策定し、それらを発信するために以下の取り組みを行いました。
① 業界パイオニアとしての想いを、ストーリーに。
「Powering your potential」の裏にある意味や意義を共有するために、ストーリーを開発。
② 新しいブランドアイデンティティを社内へ周知。
新しいアイデンティティを一人一人が体現し、社内外に発信できる状態を目指し、インナー向けのツールを制作。
③ 各事業の魅力を、潜在顧客に発信するツールを制作。
Kawasakiブランドをはじめ、各事業や技術を社外に発信できるツールづくりをスタート。
④ Kawasakiの「働きがい」を言語化する、インナーブランディング。
7つのカンパニー間でお互いのテクノロジーや働きがいをより理解できるように、社員のストーリーを広く発信。
3業界パイオニアとしての想いを、ストーリーに。
タグライン「Powering your potential」の背景にある意味や意義についてグローバルで共通認識を持てるように、ストーリーを策定。Kawasakiブランドが「お客様と社会の可能性を切り拓く力となる」という決意を表明し、社内外に発信しました。
▲Kawasakiの新しいアイデンティティを社内外に共有するためのブランドストーリー。(社内向けブランド公報誌「Absolute K」に掲載)
4新しいブランドアイデンティティを社内へ周知。
世界中で働くKawasakiの社員3万人に新しいアイデンティティを浸透させるために、社内向けブランド公報誌「Absolute K」を複数回にわたり発行。タグラインや新しいロゴ、その開発の背景をわかりやすく説明しました。また、新しいアイデンティティに伴い、川崎重工業として統一した企業イメージを発信することを目指し、パワーポイントのフォーマットなど、デザイン上のレギュレーションもすべて定めて、周知させました。
▲新しいブランドアイデンティティを規定に落とし込み、社内報を通して世界中の社員に発信。
▲タグラインに込めた想いや、ブランドとしての約束を言語化。
5各事業の魅力を、潜在顧客に発信するツールを制作。
川崎重工業の今までの歩みや実績、また事業・技術について発信するコンテンツを公開しました。川崎重工業の原点であった造舶事業を紐解くために、19世紀、神戸にドックを建て、船舶事業を発足した初代社長・松方幸次郎のストーリーを紐解く、ヒストリームービーを作成。また「可能性の夜明け」「人の夜明け」「国の夜明け」を応援する川崎重工業の立ち位置を表現するために、「Yoake Project」というテーマで、シリーズのムービーを展開。
社内外、国内外のすべてのステークホルダーがコンテンツを理解できるよう、情報は日英での記載を基本にしています。
▲Kawasakiの歴史、技術、人のストーリーが常に更新されているブランドサイト「STORIES」。(株式会社アカリ)
▲船舶事業を発足した初代社長・松方幸次郎のストーリーを紐解く、ヒストリームービー。
▲Kawasakiの原点であった神戸・明石の上空をパラグライダーから撮影した、スピリットムービー。
代表的な事業や商品を取り上げるために、その技術力をユニークな方法で引き立てるムービーやウェブサイトを作成。
▲KawasakiのロボティックスとアニメーションダンサーNumbersがコラボレーションし、Kawasakiの「技術力と情熱の融合」を表現したムービー。
▲汎用エンジン事業60週年を記念に制作した、ランディングページとマンガ。アメリカの北部で庭師として勤めるアレックとスティーブ、そしてKawasakiの芝刈機用エンジンの関係性をストーリーとして描きました。
6Kawasakiの「働きがい」を言語化する、インナーブランディング。
社内でも、カンパニーが異なるとお互いの文化やどのような仕事をしているのか見えづらかったため、様々な領域で活躍する社員を取材し、仕事へのプライドややりがいを紹介する社員向けコンテンツも制作しました。
▲ガスタービンエンジニアの奮闘記。
7得られた成果
Kawasakiが秘めていた数多くの最先端技術や革新的なアイディアを、点から面へと立体的に設計した今回のプロジェクト。Kawasakiブランドがお客様や社会に提供している価値を明文化し、国内外に発信することで、海外における多角的な事業領域に関する認知度もあがったほか、社内でもカンパニーを超えて知識や技術を共有できるようになりました。また、採用上のブランディング効果も高く、川崎重工業に就職を希望する学生の動機形成にも大きな役割を果たしています。