採用コンセプト策定から、自社初のインターンまで。
「仕事の魅力」を企画で伝える、
採用ブランディングプロジェクト。
CLIENT:郵船商事株式会社さま
- 採用ブランディング
- 東京都
日本郵船グループの商社である郵船商事。エネルギー部門とメカトロニクス部門(※船舶機器の供給)を軸に、多彩なビジネスを展開してきました。創業20周年を間近に見据えた2021年。自社の採用課題を見直し、新しいコンセプトを軸に採用コンテンツを一新するプロジェクトが行われました。
1ブランディングの背景
郵船商事とパラドックスのおつきあいは古く、これまでも採用コンセプトの策定から各種コンテンツの制作まで広くご依頼をいただいています。以前の採用コンセプトは「人生の大海原へ、いざ出航。」。仕事人生を自ら切り拓く挑戦心やリーダーシップを持つ人を求める人材像とし、採用活動を進めて来られました。
しかし前回のコンセプト策定から6年以上の歳月が経つにつれ、掲げている言葉のニュアンスと実態に少しずつズレが生じてきます。結果、せっかく採用した人材の離職や人気職種の偏り、理想とする母集団形成ができていないなどの問題が現れ始めました。そこで、改めて採用課題を整理し、コンセプトから導き直すことをご提案。「郵船商事の目指す姿」を掘り起こし、その魅力をダイレクトに訴求できるコンテンツを制作するべく、ブランディングが始まりました。
2採用コンセプト策定とクリエイティブの刷新
採用コンセプトを考えるセッションには、2名の採用担当者に加え、役員数名と社長が参加。採用課題と採用目的、自社の強み、そしてどんな学生たちに入社してきてほしいか等、テーマごとに付箋に意見を出しながら全員で議論しました。
学生に仕事のリアルが伝わり切っていないことや、自社が求めるのは「挑戦者」でありつつも、やや参謀的な気質を持った「裏方のリーダー」になれる人であることなど、細かく具体的な課題・目標が浮き彫りになったセッション。経営層と現場の意見を擦り合わせながら要素を一つずつ整理した上で、採用コンセプトとして何を最も強調して訴求していくべきかの議論が進められました。
最終的に、採用コンセプトは、郵船商事の持つ仕事の醍醐味と、社員の目指したい姿を端的に表現した「うみだせ、商流。」に決定。コンセプトを前面に打ち出した採用サイトに刷新を図りました。
トップページ
▲トップページでは「うみだせ、商流。」を中心に、仕事の面白さ、そして自分次第で遥か彼方まで仕事の可能性が広がっていくスケール感を表現しました。またサイトの中では社員たちの人間的魅力もバランスよく訴求。日本郵船グループとしての安定を土台にさまざまなことに挑戦し、ライフも含めて丸ごと楽しむ社員たちの姿を見せていきました。
さらに、最初のタッチポイントであるリーフレットも採用サイトに合わせて刷新。まずは郵船商事の仕事に興味を持ってもらうことを目的に、裏面は仕事を疑似体験できるすごろくを企画しました。
▲途中で「商流開拓ルート」に分岐があったり、天候によるトラブルが起きたりと、エンタメ性・ユーモア・リアリティを意識して制作。これまであまり学生に伝えきれていなかった「郵船商事の仕事の雰囲気」を、遊ぶだけで大まかに理解してもらえる仕掛けになっています。
3インターンシップの企画
採用の母集団を、より大きく、またターゲット学生をより多く含む形に改善したいと考えられていた郵船商事。そのためにはコンテンツを一つでも増やし、タッチポイントを作っていく必要があることから、郵船商事として初めてとなるインターンシップ(1day)を企画しました。
ワークをつくるにあたり、まずはパラドックスの社員と郵船商事の人事様が一緒に現場の社員様へのヒアリングを実施。具体的な仕事の流れ、起きうるトラブル、何を大切にして業務を遂行しているか等を深くお聞きしながら、仮想のケースで学生自ら商流をうみだすコンテンツを制作しました。
ワークには決まった解答はなく、学生が自由にお客様への提案を考えます。最後は現場で同様の仕事にあたる社員が本音の講評(ガチFB!)を行います。
▲2023年8月に初めてのインターンシップを実施。終了後のアンケートでも満足度は高く、ワークを通じて郵船商事の大切にしていることまで伝わった手応えが得られました。
4ブランディングの効果
2021年度から新たな採用コンセプトを掲げて舵をきった採用活動によって、「当社を深く理解した学生や、強く志望する学生が増えた」と人事様は実感されているようです。また、改めて業務内容と魅力を深く知れたことから、学生への説明により説得力が生まれ、これまで魅力が伝わりにくかったメカトロニクス部門に対しても興味を持ってくれる学生が出てきています。
インターンの効果も含め、本格的に結果に反映されるのは次年度以降になります。パラドックスはこれからも郵船商事様の採用活動に寄り添い、足並みを揃えながら必要なサポートをひとつひとつ重ねてまいります。