トピックス2019.04.23
【5月24日(金)〜展覧会開催!】あらためまして「Visions Palette」ってどんなところ?
2019年5月24(金)~26日(日)にかけて、
目黒区民ギャラリーで
第3回Visions Palette展覧会『おとぎのライオン』
が開催されます。
※最終日の26日(日)のみ13:00まで。
VisionsPalette(ビジョンズパレット)
を利用している方はもちろん、
どなたでもお越しいただける展覧会ですので
お時間あったらぜひ覗いてみてください。
こちら展覧会、実は今回が3回目!
昨年の、10月5~8日にも、
同じく東京都目黒区の目黒区民ギャラリーで
開催されておりました。
その名も、
第2回Visions Palette展覧会『ホトケの顔に犬がいる』
当日は、700点以上の作品が並び、
たくさんのご来場者さまと
好評の声で幕を閉じました。
ところでそういえば‥‥
Visions Paletteってどんなところだっけ?
ふつうの絵画教室とは何が違うの?
なんであんなに楽しそうなんだろう!
そんなギモンにお答えするべく、
Visions Paletteのことについて
その設立者である安井鷹之介に
お話をきいてみました。
第2回展覧会についても、
その様子や開催したきっかけなども
きいてみました!
意味わからなくていいね。
安井:
定期的に、Visions Paletteの
facebookに生徒の作品をアップしていて。
この絵も、最近の教室で出来たものなんです。
ーー:
なんか、大胆というか、
全然言葉にはできないんだけど、
すごいパワーを感じるというか。
安井:
めちゃくちゃかっこいいんですよ。
絵の具の使い方も自由だし、
何より自分のやりたいように描けてる。
ちなみに、2歳の子の作品で
タイトルは『りんごの絵』です。
ーー:
うわぁ‥‥。
なんだかちゃんと言葉で感想を
まとめようとした自分が少し恥ずかしい。
でもたしかに、すごい、いい!
安井:
もう、すごいですよ。
2歳なので、まず言葉は介せないですし
自分自身の感性や身体の動きに任せて
作品が出来上がっていく要素が大きいんです。
それは結局、自分がこうしたいという
選択を積み重ねていくことに繋がるから
つくってる本人も楽しくて、エネルギー
あふれる作品が出来上がるんだと思います。
ーー:
幼稚園に通ってない子も利用してるんですね。
安井:
今は、2歳から40代まで約150名の
生徒さんに利用していただいています。
内容も、鉛筆デッサンをしたり工作をしたり
人によって様々です。
好きなことを選ぶって美術の体験と同じかもしれない。
安井:
そもそもVisions Paletteを始めたきっかけは、
違和感というか、居心地の悪さからきていて。
仕事をしている自分と同世代の友達と集まったとき、
その友達たちが「あー明日も仕事かぁ」「しんどいな」
ってネガティブな発言をしていたんです。
それ、嫌な気分になるから聞きたくないなって(笑)。
ーー:
なるほど。
よく聞くシーンですね。
安井:
その友達たちは、自分の意思で働いてるはずなのに
なんでそんなことを言うんだろうって考えたら、
自分の人生を自分で選んでこなかったから
なのかなって思ったんです。
普段から「自分で選択すること」ができていたら
もしかしたらそれはなくなるのかもしれない。
僕は美術をやっていたので、
その「自分で選択すること」っていうのが
作品内で体験していることと同じかもしれない
ってことに気がついて、美術でできるかもしれない
と思いました。
ーー:
自己選択が重要だという気づきを与えることが。
安井:
そうです。自分で選んできたからこそ胸を張れる。
簡単に言えば、好きなことを選べる力が身につく。
ーー:
たしかに。こうしろって言われて描いた絵は、
どんなに上手だとしても、美術とは言えないのかもしれない。
安井:
それは、ただの”図”ですかね。
ーー:
“図”かぁ‥‥。
安井:
自分で自分の意思を決定できる、
自分の意思に素直になれる人が増えれば
僕自身も嫌な気持ちになることは
少なくなるのかなって思っています(笑)。
テーマは、無し。
安井:
自分の意思で選択することを
大切にしているので、普段の指導でも
成果を求めない教え方・導き方を
徹底しています。
ーー:
なるほど。
自分と向き合うことを大切に
した指導や接し方をする中で、
あえて展覧会を開催した動機は
なんだったんですか?
安井:
ほとんどの生徒が展覧会という
ものを経験したことがない。
だから、一度展示することによって、
生徒自身が自分の作品を客観的に
見ることができるというか。
作品づくりのプロセスごと展示して、
それすらも客観的に見ることができる
場をつくりたかったんです。
なので、本来なら完成したものを
展示するという目的である展覧会を、
未完が完成でいいということを提示する
展覧会にしました。
ーー:
プロセスを見せる?
安井:
子どもが親に、つくった作品について喋っていくんです。
ここはこうやったとか、こういう作品でみたいな。
そうやって、自分以外の人とコミュニケーションして
作品と向き合うことで生まれる視点もあるのかなって思います。
あとは、普段よりも大きな場所で
自分の作品を見ることができたのはよかったです。
いつもの教室ではあんなに大きいと感じていた絵も、
目黒区民ギャラリーの規模では、また違った見え方
をするという経験もできたと思います。
ーー:
なるほど。
最終的にはどれくらいの
作品数になったんですか?
安井:
一人2~3点出していて、合計700点以上です。
ブースは分けずに、インスタレーションのように
なっているんですけど、つくった人の名前や
タイトルはつけていなくて、スタッフのコメントを
ポップにして貼りました。
ご来場者の方々も、特別アートに精通していたり、
美術に造詣が深かったりするわけじゃない。
感じてもらいたかったのは、普段のVisions Paletteで
やっていることそのもの。
だから、テーマも”無し”にしました。
ーー:
テーマは”無し”。
ありのままってことですね。
安井:
無理に意味を持たせなくていい。
この展覧会のタイトル『ホトケの顔に犬がいる』も
生徒たちにどんなタイトルがいいか聞いて、
即答で帰ってきたアンサーをそのまま採用しました。
意味が分からなくていいねって言ったら、
だって意味がないんだもんと。
ーー:
実際に、親御さんたちの反応はどうでした?
安井:
なんだかすごいパワーみたいなものを
多くの人が感じてくれたと思います。
パワーとか、エネルギーが半端じゃないねって、
これが本来の表現だよねという話はしました。
ーー:
今日はありがとうございました。
Visions Paletteにまた遊びに行きたくなりました。
次の展覧会も頑張ってください!
安井:
いつでも来てください。
ありがとうございました。
(おわり)