【ビジョンとは?】企業理念との関係性や作り方をご紹介!

ビジョンとは?

「御社のビジョンはなんですか?」
「あなたのビジョンはなんですか?」
「このプロジェクトのビジョンは・・」

など、ビジネスシーンでよく見聞きする言葉、ビジョン。
一度も聞いたことがないという人は、おそらくいないと思います。
しかし、あまりにも様々なシーンで使われるため、「ビジョンの正しい意味合いはなんなのか」、
「ビジョンを持つことの意義はなんなのか」という悩みをお持ちではないでしょうか?

私たち株式会社パラドックスでは、
業界業種問わずたくさんの企業様のビジョンやミッションづくりを
18年に渡りお手伝いさせていただきました。

これまでの経験を踏まえてみても、企業活動においてしっかりとしたビジョン据えることは、
とても重要になると考えています。

なぜか?それは、企業が未来を描く上で必要不可欠な存在がビジョンだからです。

ビジョンとは「実現したい未来」。言うなれば、企業のみんなが共通で認識する「行き先」です。
企業として目指すべき行き先が存在しないと、組織は変化せず硬直化し、
最悪の場合は社会適合性を失ってしまうこともあります。
一方、進むべき方向がしっかりと示されてさえいれば、
組織は柔軟に変化し企業はどんどん発展していくことができるのです。

せっかく社会貢献性の高いビジネスをしているのにも関わらず、
今後企業として進むべき正しい方向を見失ってしまったらもったいない。
少しでも多くの方にビジョンの意味合いやビジョンを持つことの重要性、
その作り方をお届けしたい。そんな想いで、今回のコンテンツを制作させていただきました。

今回は、

  • ビジョンの意味が曖昧な方
  • ビジョンの必要性に疑問を感じている方
  • ビジョンについて様々な疑問をお持ちの方
  • 策定の方法がわからない方
  • 策定したはいいけど、活用法がわからない方

に向けて、私たちのこれまでの経験を元に

「ビジョンの意味合い」
「ビジョンを持つ重要性」
「ビジョンに関するQ&A
「ビジョンと一緒に考えるべきこと」
「ビジョンの作り方」

と順を追ってご説明させていただきます。

企業の未来を考える上で非常に重要な部分なるのが、ビジョンです。
ぜひ、この記事を一通りお読みいただき、ビジョンに関する疑問を払拭していただくと同時に、
ビジョンを策定する意義や正しい作り方を理解していただけると嬉しい限りです。

1:ビジョンとは

ビジョンというと、なんとなく「未来のこと」を指しそうな言葉ではありそうですが、
実際にはどのような意味合いなのか。そして、企業におけるビジョンは、どのような存在であり、
どんな言葉が望ましいのか、この章でお話ししていきます。

ビジョンとは「個人レベル」で考えるときと、
「企業レベル」で考えるときで大きく異なるものです。
個人レベルでビジョンを考えるときは、「未来の目標」や「将来こうありたい」という
やや漠然とした内容でもいいかもしれません。

しかし、企業でいうビジョンとは会社の中核を担う企業理念の一部でもあるので、
なんとなく未来のこと、というわけではなく、自社のらしさややるべきことを鑑みて、
体系立てられたビジョンをつくる必要があるのです。

1-1:ビジョンの一般的な意味合いは、将来のあるべき姿

ビジョンという言葉を辞書で引くと、
「将来のあるべき姿を描いたもの、将来の見通し、構想、未来図、未来像」とあるように、
基本的にビジョンとは未来のことを表す言葉として用いられることがほとんどです。

非常にざっくり言えば、「個人のビジョン」とは、
その人の将来のあるべき姿や将来の構想という意味合いになります。

将来どんな自分になっていたいかという未来像を設定することで、
いま何をすべきかが明確になるというのは、イメージがしやすいと思います。

では、「企業のビジョン」とは、一体どのようなもので、どのような力を発揮するのか。
次以降の章で詳細を見ていきましょう。

1-2:企業のビジョンとは、実現したい未来

見出しにもある通り、企業活動においてのビジョンは、「実現したい未来」
定義することができます。いま行なっている企業活動を日々積み重ねていった先に、
どのような未来を実現したいか、ということになります。

一口に実現したい未来と言っても、

「売上100億円にしたい」
「従業員満足度を向上させたい」
「こういった世の中をつくりたい」

など、様々な種類やレイヤーがあると思います。

ここで大切になる観点が「あり方=being」と「世の中との接点」です。
自分たちの企業は将来どのようにありたいのか(あり方)、
そして世の中に対してどのような価値発揮で貢献したいのか(世の中との接点)を
絡めたビジョンにすることが望ましいです。

なぜなら、掲げるビジョンによって、誰に応援されるかが変わってくるからです。
例えば、「売上100億円にしたい」というビジョンを掲げている企業を
熱烈に応援するのは難しいですよね?
なぜ、そこまで応援する気にならないのかというと、
その企業の「あり方」や「世の中との接点」が
この売上100億円にしたいという言葉に入っていないからなのです。

一方で、Googleでは、
「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」という
ビジョンを掲げていますが、ふたつのビジョンを比較してみるといかがでしょうか。
「あり方」と「世の中との接点」の要素が入っているので、
前者のビジョンを掲げるよりも応援する人が多そうですよね。

「売上100億円にしたい」ということが悪いわけではないのですが、
あくまでそれは経営戦略的なひとつの目標であり、
企業が将来どのようにありたいかというビジョンではありません。

ビジョンは、その企業のターゲットであるお客様が見たときに共感し、
世の中が応援したくなるような言葉の方が効能が高いので、
基本的には社内で完結する内容ではなく、
世の中に向けて設定することが大切です。

1-3:様々な企業のビジョン

企業におけるビジョンとは、「実現したい未来」であり、「あり方」と「世の中との接点」を
意識して世の中向けにセットするとご説明いたしましたが、
ここでは実際の企業が掲げているビジョンを見ていきましょう。

“ビジョンの例”

Apple
「テクノロジーを介して何百万人もの人の生活を変える。」

ヤフー株式会社
「情報技術で人々の生活と社会をアップデートする。UPDATE JAPAN

Google
「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」

b-monster株式会社
「心身共に洗練され、チャレンジし続ける人であふれる世界をつくる。」

ファーストリテイリング
「服のチカラを、社会のチカラに。」

株式会社良品計画
「自然と。無名で。シンプルに。地球大。」

いかがでしょうか。
優れた企業のよいビジョンはどれも、実現したい未来が記されており、
世の中との接点もあることがわかります。

また、企業のビジョンではありませんが、
20世紀最高と言われるビジョンをご紹介していきたいと思います。
それは、マーティン・ルーサー・キング牧師が1963年に行なったワシントン大行進での演説です。

I have a dream that one day on the red hills of Georgia, the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood.(私には夢がある。それは、いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の息子たちとかつての奴隷所有者の息子たちが、兄弟として同じテーブルにつくという夢である。)」

 引用:AMERICAN CENTER JAPAN「米国の歴史と民主主義の基本文書」内「Martin Luter King’s I Have a Dream Speech」及び「私には夢がある」<1963年>より

この言葉には、人種差別を無くすという実現したい未来が描かれており、
また世の中とも強い結びつきがあり、かなりビジョナリーであると言うことができます。
このように素晴らしいビジョンとは、聞くと鮮明にイメージができ、心を揺さぶるものなのです。

1-4:ビジョンを考える上で、知っておくべき言葉

ビジョンとは、「実現したい未来」というお話をしてきましたが、
ここでビジョンを考える上で、知っておくべき言葉、
「ミッション」「企業理念」「経営理念」をご説明していきます。
もしかしたら、これらの言葉たちはビジョンの近くにある言葉であるため、
混同される方もいるかもしれませんが、
「ミッション」「企業理念」「経営理念」のそれぞれが持つ意味合いは全く異なります。

特にミッションはビジョンを考える上で欠かせない非常に重要な存在です。
なぜなら、「ミッション=日々果たすべき使命」を遂行し続けた結果が、
「ビジョン=実現したい未来」となる関係性になっているからです。

ですので、企業活動においてビジョンを策定することは非常に大切ですが、
ビジョンだけを考えることはできません。
ビジョンを考える際は、日々果たす使命であるミッションをから必ず考えるようにしましょう。
そうすることで、自社らしい独自のビジョンができあがるのです。

1-4-1:ミッションについて

ミッションを一言でいうなら、「日々果たすべき使命」と定義することができます。
ビジョンが「実現したい未来」だったのに対して、
過去、現在、未来に渡って企業が日々果たしていることが、ミッションになります。
また、ミッションはビジョンをつくる上で非常に重要な存在です。
なぜなら、「ミッション=日々果たすべき使命」を遂行し続けた結果が、
「ビジョン=実現したい未来」となる関係性になっているからです。

ミッションとは言うなれば、その企業の存在意義でもあるので、かなり重要な意味を持っています。

イギリスの組織コンサルタントであり作家のサイモン・シネック氏が
TEDで語ったゴールデンサークル理論によると、
人に何かしらの情報を伝え、行動を促したい時に、「WhyHowWhat」という
構成要素が存在し、「Why」から伝え始めることの重要性を説いています。
つまり、人は「何をしているか」ではなく、
「なぜ、それをしているか」に心を動かされるという理論です。

企業にゴールデンサークルを当てはめて考えると、自社のことを誰かに話すとき、
提供している具体的な商品やサービスから語りがちですが、
それは「what」の部分から語っているということになります。
そうではなく、その企業がどうして存在していて、どういう世界をお客様に見せるのか、
先程お伝えした存在意義や目的、使命といったところを明確に「why」から示すことが重要です。
そんな企業のwhyの部分を担っているのがミッションになるのです。

▲ゴールデンサークル

また、ミッションはどこまで意義深く設定できるかという点が肝になります。
なぜなら、ミッションの視座を高めると、それに伴ってマーケットが広がるからです。

たとえば、スターバックスコーヒーを例に考えてみましょう。
もし、スターバックスの存在意義が「単なるおしゃれなカフェ」だったとしたら、
こんなに世界中に広まらなかったはずです。

スターバックスがアメリカのシアトルで創業した1970年代。アメリカの景気はよかったもののビジネスマンは非常に忙しく、業績を上げないとリストラされてしまう。一方、家庭でも奥さんを大切にしないと訴えられてしまう。当時のアメリカのビジネスマンはなかなかリラックスできる場所がありませんでした。

 

そんな中、アメリカのビジネス街にできたのがスターバックス。おいしいコーヒーとリラックスできる空間(=THIRD PLACE)によって、ビジネスマンが抱えているプレッシャーを解放していきました。そんな、時代の要請に応えるという思想を持っていたからこそ、全世界に広がっていきました。

こういった事例を見ても、企業およびビジネスの存在意義を高めることは、
マーケットを大きくすることにつながります。

1-4-2:バリュー・スピリット・スローガンについて

また、ミッションとビジョンとの関連で必ずおさえておくべき言葉として、
「バリュー」「スピリット」「スローガン」というものがあります。

聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

“バリュー・スピリット・スローガン”

  • バリュー:ミッションを日々遂行していくにあたって、その会社からお客様に提供する価値・強み。

  • スピリット:ミッションを遂行するにあたって、日頃からどのようなポリシーや心がけを持って行動するのが望ましいのかという行動指針。

  • スローガン:ミッション ビジョン バリュー スピリット、それぞれの言葉を一言で表し、その企業やブランドの合い言葉となる旗印のような存在。

ミッション ビジョン バリュー スピリット スローガンについては、
下記の図のように整理することができます。

それぞれの詳細や作り方については、「企業の根幹を担うミッション ビジョン バリューの意味合いと作り方」の記事に詳しく書いてありますので、ご覧ください!

1-4-3企業理念について

企業理念とは、上記でご説明したミッション ビジョン バリュー スピリット スローガンの
5つの要素(略称MVVSS)を総称したもの
を指します。
ですので、ビジョンは企業理念というより、企業理念の一部というのが正しいです。
このMVVSSは企業の根幹を担う非常に重要なものなので、
ぜひ、MVVSSの全体をご理解いただくと、よりビジョンも効果を発揮します。

同じく、MVVSSの詳細は「企業の根幹を担うミッション ビジョン バリューの意味合いと作り方」の記事に詳しく書いてあります。

2:ビジョンを持つ重要性

1章では、ビジョンとは何者なのかというお話をしてきましたが、
ここからはビジョンを持つことの重要性について書いていきます。
「そもそも、企業活動においてビジョンは必要なのでしょうか?」
というご質問をいただくこともあるのですが、
「ビジョンは絶対に持った方がいい」というのが私たちパラドックスの見解です。

なぜ、ビジョンが大切なのか。
それは、ビジョンが持つ本質的価値をお読みいただければ、きっとお分かりになるはずです。

2-1:ビジョンの本質的価値は、行き先の共有

ビジョンの本質的価値とは、社員みんなで目指せる「共通の行き先」を示すことにあります。
日々、様々な仕事があり、新しい事業が生まれることもあると思いますが、
いまやっているこの業務が、結果的にどこに辿り着くのかを
イメージできているか否かは、成果に大きな違いが出てきます。

たとえば、「甲子園で優勝しよう!」と掲げていない野球チームが
実際に甲子園で優勝することが有りえないのと一緒です。
この場合の「甲子園で優勝しよう!」とは、部員みんなの共通の行き先になっているのです。

企業で考えた場合、先ほど例にだしたAppleには
「テクノロジーを介して何百万人もの人の生活を変える。」という行き先があるので、
新しいテクノロジーを駆使したデバイスやサービスが次々と出てきて、
人々の生活に変革をもたらしているのです。

ビジョンがある会社とない会社では、
一人ひとりの仕事や組織のあり方に大きな違いがでてきます。
ビジョンが存在しないと組織は存在意義や大目的を見失いやすくなるため、
既存の状態で硬直化し、社会適合性を失ってしまいます。
一方で、しっかりとしたビジョンがあると、
組織は柔軟に変化し企業はどんどん発展していきます。

“ビジョンがある企業/ない企業”

<ビジョンのない企業>

ビジョンの不在→脱皮姿勢の欠如→組織の硬直化→社会適合性の喪失→市場価値の喪失→収益力の喪失→資金欠乏→倒産

<ビジョンのある企業>

ビジョンが存在→変化前提→組織の柔軟化→社会適合力の向上→市場価値の向上→収益力の向上→未来投資→発展

どの会社も、最初からうまくいくようにはできていません。
むしろ、何もしなければ、なくなってしまいます。
実際に、全法人(およそ255万社)のうち、設立5年で85%217万社)が消滅、
10年以上存続する企業が6.3%20年以上存続する企業は0.3%というデータがあります。
(データ参照元:法政大学大学院坂本光司研究室と鎌倉投信による「価値のある企業の指標の策定に関わる共同研究会」調査)

みんなが共通して目指している行き先があると、行き方は複数あるかもしれないですが、
必ずたどり着くことができ、企業の長期的発展に寄与するのです。

2-2:ビジョンは、日々の仕事の判断軸

ビジョン(実現したい未来)を掲げることは、
共通の行き先を示すことと上記でご説明しましたが、
これに付随してもうひとつ大きな効果があります。

それが、ビジョンが判断軸になるという点です。
行き先さえしっかり示されていれば、
これは自社でやるべきことなのか否かという判断がつくようになるということです。
また、いまはまだやっていないけど、行き先のことを考えるとやった方が
いいということを発見できるかもしれません。

企業の中には、様々な業務がありますし、事業が多い企業もあると思います。
もし、いまその企業にある仕事や事業が、
目指している行き先へとしっかり紐づいているのか曖昧であれば、
それはビジョンにそって見直してもいいのかもしれません。

3:ビジョンに関するQ&A

ビジョンとはやや抽象的な側面もありますし、
様々な人があつまる企業においてビジョンを検討する際は、
多くの疑問や質問が生まれるものだと思います。
ここでは、パラドックスが企業様のビジョンづくりを
お手伝いさせていただくときに、よくお聞きする質問を
ご紹介させていただきつつ、答えていきたいと思います。

ビジョン周りでなにかご不明点を抱えている方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、こちらをお読みいただくと、少し疑問が晴れると思います。

3-1:ビジョンに分類や種類はありますか?

〇〇タイプのビジョン、△△タイプのビジョン、のように
厳密な分類や種類があるわけではありません。
しっかりと世の中と接点を持った実現したい未来のことが記されていれば、それがビジョンになります。

3-2:短期的なビジョン、長期的なビジョンなど、複数のビジョンをつくるのはいいのでしょうか?

前章の1-3でご説明した通り、数値的な経営目標を示す経営計画の中にあるビジョンであれば、
企業理念で語られる「実現したい未来」というビジョンとは別物ですので、問題はありません。

ただ、企業理念という意味合いでのビジョンが二つあるのは、
そのブランドとして向かう方向性にブレが生じてしまう可能性があるので、おすすめはできません。

もし、短期的なビジョン、長期的なビジョンと二つ以上のビジョンをつくりたい場合は、
短期的なビジョンを一つだけつくり、進行状況をみてそのビジョンを
アップデートしていくことが最適になります。

3-3:ビジョンはどのくらいのレベル感で設定すればいいですか?
夢物語でもいけないし、とはいえロジカルすぎてもつまらない気がしています。

ビジョンの中に、社会の要請や世の中から求められていることが入ってさえいたら、
仮に夢物語だと思われる内容でも問題ありません。
ある程度、実現可能性を意識することも大切ですが、
社会との接点が持てていれば、自然と実現可能性はでてきます。

また、そのビジョンは世の中に必要されているのか、ふわふわと抽象的すぎないか、
自社が本当にやるべきことなのかを、意識しましょう。

繰り返しになってしまいますが、ビジョンを考える上で大切なのは、「世の中との接点」です。
もっと端的にいうなれば、「世の中との接点」がないものは、ビジョンとは言えません。
1-2章でもご説明した通り、「売上100億円にしたい」という内容では、
自社の目標になってしまっていて「世の中との接点」がないため、ビジョンではないのです。

夢物語でもある程度ロジカルでも問題はございませんが、
社会の要請と接点を持てているかあるかどうかを常に意識しておくことが大切です。

3-4:ビジョンは言葉でもいいのでしょうか?絵やビジュアルでもよいのでしょうか?

絵や写真といったビジュアルがいけないわけではないのですが、おすすめは言葉になります。
未来の図を絵で表現すると、どうしても幅が広がってしまい、ブレが生じてしまいます。
同じ絵を見ても、人によって着目する場所や感じる印象が異なることってありますよね。

その点、言葉は会社が実現したい未来を明確に定義することができるので、
ブレの幅を極めて少なくすることが可能です。

3-5:ビジョンは一度つくった後に変更してもいいのですか?

ビジョンは一度つくったらずっと固定する必要はなく、見直しすることは問題ありません。
企業や事業が成長することもありますし、世の中の変化によっても、ビジョンを見直す必要性がでてきます。

たとえば、ビジョンを見直すことが多い業界として、IT業界があげられます。
IT業界では特にテクノロジーの進化やそれに伴う商品・サービスの変化が目まぐるしく起こります。
業界の変化に応じて、ビジョンを設定し直すことは、企業のさらなる発展に繋がります。

ただ、ビジョンを見直す際も、「世の中との接点がしっかりあるか」、
「自社がすべきことか」といった観点を忘れないようにしましょう。

3-6:どんな企業でも、ビジョンはつくるべきでしょうか?

企業の規模感や業界問わず、どの企業も基本的にはビジョンを据えることがおすすめです。
ビジョン(実現したい未来)は、2-1にもあるように企業の行き先です。
たくさんの人が乗った大きな船であろうが、3人乗りの小型ボートであろうが、
行き先がなければ途方に暮れてしまうのです。

ただ、どうしてもビジョンをつくりたくない場合は、無理矢理につくる必要はありません。
そういった場合でも、ミッション(日々果たす使命)はしっかりと策定し、
日々の業務にブレが発生しないように心がけることが大切です。

3-7:ビジョンをつくるデメリットはありますか?

ビジョンをつくるデメリットは基本的には「ない」と考えています。
むしろ、行き先がないまま、航海に出てしまう方がデメリットは大きいです。

よく質問される懸念事項として、
ビジョンがあることで企業の可能性を狭めるのではないかというものがあります。
たしかに、自社の事業が発展し、世の中も変化しているにも関わらず、
何十年も前に設定したビジョンに正確に従っていると、企業の進化を妨げてしまうかもしれません。
しかし、自社の発展と世の中の動きをみつつ、
適度なスパンでビジョンを見直すことさえしていれば、
企業の可能性を狭めることはありません。

デメリットはないものの、気をつけなければいけないことが一つあります。
それは、将来が見えにくい状況の中でビジョンをつくる場合です。
この場合は、30年後、50年後といったあまり先の未来に設定せず、
10年後くらいの近い未来で設定するのがおすすめです。

3-8:ビジョンはすでにあるのですが、その通りに進みません。悪いビジョンなのでしょうか?

ビジョンがしっかりあっても、全てがうまくいくわけではありません。
ただ、うまくいかないパターンを把握し分析しておくことは、ビジョン通りにことが進まないというリスクを回避する助けになります。

ビジョンがあるにも関わらず、実現したい未来に向かっていない時は、
下記のパターンが考えられます。

  • ビジョンに向けた戦略やストーリーが的確ではない。

    ここは経営計画にも関わるところですが、
    行き先とそこへの行き方がベストな状態になっていないということです。
    実現したい未来に向けて、どのようなストーリーでビジネスを展開していこうかという、
    総合的な戦略を見直してみましょう。

  • 戦略は問題ないが、現場への落とし込みが十分ではない。

    実現したい未来に向けての戦略自体に問題はないのですが、
    現場への実行プランなどの落とし込みが不十分というパターンです。

    特に心がけるべきは、「なぜ、それをやるのか」という仕事における意義の浸透です。
    実現したい未来、その未来を実現する意義を明確に社員や現場に伝え、
    そこまでの道筋やプランをしっかり示すことは、社員のモチベーションを高め、
    ビジョンの実現に大きく前進するでしょう。

  • そもそものビジョンが適切でない。

    前章でもお話ししたように、ビジョンには「世の中との接点」が大切です。
    内向きな目標になっていないか、経営計画のような数字目標になっていないか、
    世の中の変化に対応したものになっているか、自分たちらしい未来を描けているか。
    こういった観点でフラットに自社のビジョンを見直してみましょう。

3-9:ビジョンをつくったあとは、どのようなシーンで使用すればいいですか?

世の中と接点があり、自社らしさもあるしっかりとしたビジョンが完成したら、
ビジョンストーリーをつくってみましょう。
ビジョンストーリーとは、実現したい未来までの道筋や実現した未来が
どんな世界なのかをストーリー仕立てでまとめたものです。
ビジョンストーリーがあることで、どんな未来像に向かっているのかが
より鮮明にイメージできるようになります。

▲ビジョンストーリーの例(石坂産業株式会社様)

ビジョンストーリーができたら、次に中長期の経営計画などに戦略的に落とし込みます。
その後は、半年に一回など適度なタイミングで振り返りを行いながら、
ビジョンに向かっての計画を推進してきましょう。

また、ビジョンは社内外に認知されていることが大切です。
なぜなら、社員の方々の目に触れることが多いほど、ビジョンは浸透していき、
普段の仕事のパフォーマンスの向上につながるからです。

ですので、コーポレートサイトや企業案内、
採用サイトなどの企業理念のページに積極的に掲載していくことが望ましいです。
また、ポスターなどにして社内に貼ったり、理念カードを社員に配ったりする例もあります。

3-10:ビジョンの権威は誰なのでしょうか?また、ビジョンについてのおすすめの書籍はありますか?

ビジョンとは、その企業独自のものであり、かつ独自のブランド力を高めるという観点から、
ブランディングという文脈で語られることが多い言葉です。
そういった意味でいうと、アメリカの経営学者でありブランド戦略の分野で
影響力のある人がデビット・アーカーです。書籍は「ブランド論」が有名です。

また、ミッション ビジョン バリューという概念自体は、
有名な経営学者であり、「マネジメント」の発明者である
ピーター・ドラッカーが提唱している考え方になります。
ドラッカーの書籍でいうと、「ネクスト・ソサエティ」の中に
ミッション ビジョン バリューの必要性が記されています。

また、ビジョンに関するおすすめの書籍は、
下記の「THE VISION」になります。

THE VISION
著 江上隆夫
タイトルにビジョンとある通り、ビジョンについて総合的に学べる一冊。ビジョンを失うとどのような衰退が起こるのか、逆に最高の未来を創るためにビジョンはどのように寄与するのか。企業にとっても、個人にとっても、目標や目的、ビジョンを持つ大切さを考えさせてくれます。
>THE VISIONのAmazonページはこちら

3-11:ビジョンを作る上でのポイントはあるのでしょうか?

前章の1-3でご説明した通り、ビジョンを策定する上で、一番大切な点はミッションの存在です。
ミッションとは「日々果たす使命」と定義され、企業理念の中核を担う存在です。

なぜ、ビジョンをつくる上でこのミッションが大切になるかという理由は、
ミッションとビジョンの関係性にあります。
ミッション(日々果たす使命)を積み重ねた結果として、
ビジョン(実現したい未来)があるという構造になっています。
ですので、ミッションがない状況でビジョンだけを考えることは難しいのです。

4 ビジョンのつくり方とリリース

これまでのお話で、ビジョンとは何者なのか、
そしてビジョンをつくることの重要性について少しでもご理解いただけましたでしょうか。
4章では、ビジョンのつくり方へと、お話を進めたいと思います。

ビジョンをつくるには、ミッションの存在が必要不可欠です。
なぜなら、1-3-1でもご説明した通り、「ミッション=日々果たすべき使命」を遂行し続けた結果が、
「ビジョン=実現したい未来」となるからです。

なので、ここからはすでにミッションがあるという前提でのビジョンのつくり方のご説明になります。
もし、「ミッションからつくる場合を知りたい!」という方がいらっしゃいましたら、
企業の根幹を担うミッション ビジョン バリューの意味合いと作り方」の記事に詳しく書いてありますので、
こちらをご覧いただけますとお役に立てるかと思います。

4-1:ビジョンづくり〜準備編〜

ビジョンは、ただ策定すればいいというものではありません。
ビジョンは、その企業のみんなの共通の行き先なので、
みんなの納得感が非常に大切になってきます。

何人かで旅行に行く際、行き先が勝手に決められていて、
かつその目的地が自分の行きたい場所でなかったら、
もう旅行に行きたくなくなってしまいますよね。

みんなの納得感を大切にしながら、
企業でビジョンをつくるのに一番おすすめできる方法は、
複数の社員でセッションを行う形式です。

 

 

▲セッション風景:お互いの意見を否定せず、活発な議論を意識しましょう。

セッション形式でMVVSSを策定する場合、まず行うべきことは、
セッションに参加するメンバーを決定することです。
このメンバーの構成としては、自社のミッションや理念についてよく知っている人を必ず一名いれましょう。

さらに、後々ビジョンを積極的に社内で体現してくれる伝道師のような存在に
なってくれそうな方を入れておくことも、リリース後のことを考えると有効です。

また一方で、すごくいい意見を持っているけれど、
ビジョンをつくることに懐疑的な方も入れておくと、
セッション中に合意形成を得ながら進めることができるので、効果的です。

4-2:ビジョンづくり〜セッション編〜

 セッションをするチームメンバーも決まったところで、
いよいよビジョンづくりを行っていきます。
ビジョンづくりは、「探索フェーズ」「創出フェーズ」の2つのフェーズで進めていきます。
なお、2つのフェーズは下記のようなフローで進めていきます。

“ビジョンづくりのフェーズ”

【探索フェーズ】
1 創業の歴史を振り返る

 

【創出フェーズ】
1 マッピング
2 グルーピング
3 未来年表
4 言語化
5 ビジョンのチェック

それでは、一つひとつのフェーズでどんなことを行うか、細かく見ていきましょう。

4-2-1:探索フェーズ

探索ステップは、自社の周りの状況を俯瞰するために、
様々なデータを取得したり、企業の歴史を振り返ったりする中で、
創業の志、将来にわたっての事業の可能性、利益を生み出す源泉、社風やカルチャーなど、
自社の本質がどこに、どのような形であるのかを見定めるためのリサーチを行うフェーズになります。

4-2-1-1:探索フェーズ① 創業の歴史を振り返る

ビジョンづくりにおいて、まず行うべきことが「創業の志」を紐解くことです。
その企業は誰が、どのような目的で立ち上げたのかを探っていきます。
企業の創業当時の姿には、現在に続くその企業のDNAがはっきりと現れています。
その後の企業の歩みを見ても、企業として「絶対には外せないこと」「変えてはいけないこと」が明確になってきます。

やり方としては、経営者および経営陣へのインタビュー。
そして、自社の社員やお客様および社外関係者へのインタビューがおすすめです。
チームのメンバー内でインタビューを行なったり、それぞれが様々な人にインタビューを行い、
そこで聞いてきたことをチームに共有したりしましょう。

ヒアリングする内容としては、以下のような内容をお聞きするようにしましょう。

“経営者へのインタビュー項目”

  • 創業の理由を教えてください。

  • 創業のエピソードを教えてください。

  • 飛躍のきっかけを教えてください。

  • 自社の課題、問題点を教えてください。

  • 今後どのような企業でありたいですか。

“自社メンバーへのインタビュー項目”

  • 自社の良さはどんなところにあると思うか。

  • 自社の課題はどんなところにあると思うか。

  • なぜ、その企業に入社したのか。

“お客様や社外関係者へのインタビュー項目”

  • 商品およびサービスのどのようなところを気に入っているのか。

  • その企業の弱いところはどこにあると思うか。

  • その企業の理念(ミッション)を知っているか。

4-2-2:創出フェーズ

創出フェーズでは、探索フェーズで得た情報を元に「マッピング」や「言語化」を通して、
自社のポテンシャルや方向性を客観的に探りつつ、ビジョンを生み出していくフェーズになります。

 4-2-2-1:創出フェーズ① マッピング

マッピングとは、探索フェーズで集めてきた情報を要素に分解して、
どのように自社が成り立っているのかを俯瞰するための作業です。
具体的には、インタビューのデータからキーワードとなる言葉をピックアップしていきます。
キーになる言葉や気になる言葉を付箋に書き出して、壁などに貼り出していきます。
ビジョンをつくるためのピースを書き出すイメージです。

4-2-2-2:創出フェーズ② グルーピング

マッピングした言葉を眺めながら、
意味合い、ジャンル、価値が近い言葉をグルーピングしていきます。
グルーピングをしていくと、不要な言葉や一つにまとめられる言葉がでてくるので、
付箋の数は自然と減少していくはずです。

インタビューで出てきた多くの言葉を整理しながら、
その結びつきや流れをはっきりさせていくと、
その企業が向かうべきベクトルが明らかになってきます。
そうしたら、「世の中との接点」として社会と共有できる要素に印をつけておきましょう。

4-2-2-3:創出フェーズ③ 未来年表

 ビジョンとは実現したい未来なので、
次は未来のことを積極的に考える「未来年表」ワークを行います。
ミッションを日々遂行した結果、10年〜30年後の未来にどのようなことが起こるのか、
「社内」「社外」「世の中」の軸で書き出してみましょう。

横軸を時間、縦軸を「社内」「社外」「世の中」とすると、
綺麗な年表をつくることができます。

▲未来年表の例

未来年表が完成したら、マッピングとグルーピングで出た方向性と照らし合わせながら、
自社の進むべき未来について議論をしていきましょう。
また、この時にWHY」の問いかけやミッションとのすり合わせも大切にしましょう。

なぜ、自社はそれをしたいのか?という根本的な問いを考えることで、
その企業のそもそもの大目的から外れたビジョンになることを防ぎます。

 4-2-2-4:創出フェーズ④ 言語化

ここまできたら、ようやくビジョンの言語化を行います。
これまでのマッピングや未来年表から抽出したキーワードを
使いながらビジョンをつくっていきます。

基本的に、ここで抽出された言葉は、
創業の志、経営陣や社員の想いが含まれているので、企業の根本的な志向、思想を表す言葉になります。
言葉の中から重要単語をピックアップし、これらを題材にビジョンをつくりましょう。

言語化をする時には、下記の式を意識してみるのがおすすめです。

「創業の志・想い」×「会社の資産」×「時代の潮流」=ビジョン

つまり、創業の歴史を紐解いた時に見えた志と今その企業の中にある資産やらしさ、
そして、どんな未来が待っているのかを描き、
言語落とし込んでいくとしっかりと向かうべき方向を示してくれるビジョンが完成します。

4-2-2-5:創出フェーズ⑤ ビジョンのチェック

ビジョンが整ったら、最後にチェックを行いましょう。
チェックの過程で一番大切なことは、ミッションとの整合性です。
いま企業にあるミッションを日々遂行していった結果として、
いまつくったビジョンがしかるべきかを考えましょう。

また、「なぜ、私たちは、この企業でこの事業をしているのか」
「なぜ、私たちは、こういった未来をつくりたいのか」といった、
これまでのビジョンづくりの中で、
何度も自分たちにしてきた問いの答えにビジョンがなっているかも併せて検討しましょう。

上記の2点の確認を特に重点的に行いつつ、下記のチェックポイントも参考に、
より精度の高いビジョンへとブラッシュアップを行ってみてください。

“ビジョンのチェックリスト”

□ミッションと整合性がとれている。

□「なぜ、この事業を行なっているか」の答えとして成立している。

□企業として社会の中での本質的な役割が表現されている。

□自分たちの夢でもあり、世の中との接点もある。

□自分たちがその言葉に共感でき、喜びを感じる。

□他にないオリジナリティがある。

□時間の経過に耐え、長期の使用が可能である。

□分かりやすく、誰もが理解できる。

□形容詞が少なく、短く、コンパクトにできている。

参考書籍:THE VISION(著 江上隆夫)

4-3:ビジョンのリリース

4章の最後はビジョンのリリース方法についてです。
せっかくつくりあげたビジョンの効果を最大化させるには、
社内外へのリリースがとても重要になってきます。
リリースの仕方がイマイチだと、社内でしっかり認知されなかったり、
重要性を理解されなかったり、と効果が半減してしまうからです。

リリースのポイントは「アタマだけでなく、ココロに訴えること」。
物事を理解するには、「納得感」を感じてもらうことが大切になりますが、
そのためにはアタマで理解するだけでなく、
ココロでもポジティブな印象を持ってもらうことが必要になります。

ただ正論を並べることや、上からの押し付けにならないように、
フラットな目線で五感に訴える伝え方を工夫することが大切です。

具体的なリリースについては、社内と社外に分けてご説明いたします。

社内リリースについて

社内リリースにおいて、まず重要なのがリリースの「タイミング」です。
ビジョンができたからといって、突然なんでもない日にいきなりリリースするのは、
みなさんの心の準備ができていないのでおすすめできません。

ベストなタイミングとしては、新しい期の初日や設立記念日、
大きな社内イベントがある日など、その会社にとって特別の日を選ぶとよいでしょう。

社員のみなさんが、新しいことを聞く姿勢が整っていますし、
なるべく全社員に直に伝えることが可能です。

また、リリース方法としては、ビジョンの発表スライドをつくり、
ビジョンの策定に関わったメンバーが発表を行うのが非常に効果的です。

「ビジョンとは何であるか」、「なぜ、ビジョンをつくろうと思ったのか」、
「どのような経緯でこのビジョンになったのか」、「既存のミッションとの関係性」、
「普段、どのように意識してほしいか」、など、
これまでのセッションを振り返りながら、全社員がわかりやすいようにつくりましょう。

▲「ミッション・ビジョン・バリュー・スピリット・スローガン」全体のリリーススライドの例

また、スライド以外の選択肢として、準備のハードルは上がりますが
リリース動画をつくるというのもおすすめです。
スライドに比べ、より情緒的でココロに訴えるアプローチが可能になります。
動画の構成や伝えるべき内容は、スライドのときの同じです。

社外リリースについて

社外リリースについて:

社外リリースにおいても、そのタイミングが重要です。
必ず社内リリースと同時か、完了後に社外リリースを行うようにしましょう。

リリース方法としては、会社HPNEWS欄にビジョンを策定した記事を出したり、
企業理念のページをリニューアルしたりすることが効果的です。
また、会社案内などがある場合は、ミッションに関連してビジョンも語るページを設けるのもいいでしょう。

5:【まとめ】ビジョンは企業の実現したい未来を指し示す。

最後に改めて整理をすると、
企業におけるビジョンとは「実現したい未来」であり、
社員全員が共通で認識できる企業の目指す行き先です。

ビジョンは、未来の話にはなりますが、漠然とした未来ではいけません。
その企業が将来どうあるべきかという「あり方」、
世の中にどのような価値発揮をすることで
貢献したいのかという「世の中との接点」を意識しましょう。

また、ビジョンを考えるにあたっては、
日々果たす使命であるミッションの存在が必要不可欠です。
現在地がわからないと行き先までの道筋を描けないのと一緒で、
未来を語る上での、現在のあり方を重視することが大切です。

しっかりとしたビジョンは、
その企業が望む未来へと連れて行ってくれる存在になりますので、
ぜひ一度ご検討してみてください。

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PARADOX創研 メディア編集部
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