【ビジュアルアイデンティティ(VI)】企業や商品・サービスの「らしさ」を瞬間で伝えるための基礎知識

スターバックス
マクドナルド
ポカリスエット
コカ・コーラ
ツイッター
フェイスブック

どれも立ち位置が確立されたブランド・企業たちですが、この名前を聞いた時、ロゴマークや商品、広告や内装、SNSだったらインターフェイスなどなど、様々なビジュアルイメージが頭の中に浮かんでくることと思います。

そして同時にそこに、スターバックスだったら落ち着く感じであったり、マクドナルドであったら元気な感じだったり、“ブランドのらしさ“を感じるのではないでしょうか?

「ビジュアルアイデンティティ」と検索し、この記事にたどり着いた読者の皆様はすでにお気づきだと思いますが、ブランディングにおいて、“見た目”の印象も重要な要素。

人間が物事を判断している五感の割合も、視覚が一番高く87%、聴覚が7%、触覚が3%、嗅覚2%、味覚1%というデータも出ています。「ビジュアル・アイデンティティ(以下、VI)」は、この視覚情報にあたります。

ブランドとお客様のコミュニケーションの中でも、言葉でブランドのらしさを伝えていくだけではコミュニケーションに時間がかかってしまい、言葉だけでは足りないという事実があります。先程あげたようなビジュアルイメージでも統一されたVIを通して、“らしさ”を伝え、視覚から感じてもらう、覚えてもらうことが必要です。

そんなVIの必要性には気付きつつ、「かわいいビジュアルにしたい!」「この色が好きだからブランドロゴもその色で!」など、感性やセンスで決めようとしていませんか?それはぜひストップしていただきたいところです!

その決め方はせっかく構築した理念やブランドストーリーに紐づくブランドのらしさを殺してしまいかねません。(スターバックスは緑が好きだから緑のロゴにしているわけではありませんし、マクドナルドが赤と黄色を愛しているわけではないのです。)

ブランディングディレクターの私も、理念を構築したのち、お客様から「かっこいいロゴやサイトがほしいんだよね」というお話をいただく場面もあります。が、VIはかわいい、かっこよければいいのではなく、あくまでブランドのらしさを統一した世界観で伝えるためのもの。ベースとなるロジックに基づいたコミュニケーションシステムでもあるのです。

そして、きちんとつくられたVIはこんな効果をもたらします。 

・ブランドの強みやらしさ、世界観を社内外に正しくすばやく認知させ、効率的・効果的に浸透させる。
・どこを切り取っても統一された印象で信頼感が増す。
・他とかぶらないらしさをもった見せ方ができる。
・ブランドとお客様のコミュニケーションを楽にする。

この記事では、 

・VIの意味合いとその範囲
・VIがないときのデメリットとあるときの効果
・抑えておきたいポイント
・つくり方
・リリースや展開の仕方

という順番で、想いを持ったブランドたちが、そのらしさをしっかりと伝え、上記のような効果を得られるようなVIのつくり方をご紹介したいと思います。少しでも読者の皆様のお役に立てますように!

1:ビジュアルアイデンティティ(VI)=見た目の統一

読者の方にはビジュアル・アイデンティティのことを知っている方もいらっしゃるかと思いますが、改めて。VIの意味合い・範囲の理解と、ない場合のデメリットとある場合の効果から、その必要性をお伝えいたします。

1−1:VIとは、企業やブランドのアイデンティティを一貫したビジュアルの世界観で展開していくこと

まずは、VIそのものの意味についてのご説明。

VIとは、「言語化された理念やブランドのアイデンティティを最適なデザインに落とし込み、ロゴや商品、webやパンフレットなどの各種広告物、空間やユニフォームなど、一貫した世界観でメッセージを展開していくこと」です。

注目していただきたいのは、
1、理念やブランドのアイデンティティを最適なデザインに落とし込み
2、一貫した世界観で展開していく
という2つ。

まず、1については、先程言及した通り、決して感性やセンスで決めるものはない!ということ。VIはコーポレートアイデンティティ(CI)の一部であり、企業やブランドのらしさをビジュアルに落とし込んだもの。体系立てて、企業・ブランドのキャラクターや使用するカラーや世界観を決めてゆき、見た目からそのらしさを伝えていくことが大切です。

2については、例えばロゴだけ、商品だけ、と一部ではなく、ブランドのどこを切り取っても同じ世界感で同じ印象を残せるよう展開していくことまでがVIには含まれます。店舗やそこにいる店員さんの制服やメニュー、POPに、ネット上で流れてくる広告。もちろん媒体ごとに考えて工夫を凝らすことも大切。ただ、その印象を統一していくことで、瞬時に、あ、あのブランドね、と認知して覚えてもらいやすくなります。

1−2:VIが正しく作られていないときのデメリット3つ

では、逆にVIがない状態、もしくはかわいさやセンスだけで決められたビジュアルで展開をしていった場合にどうなってしまうのか、デメリットをお伝えします。下記のような状況に陥ってしまう可能性が高くなります。

①商品・ブランドの強みやらしさが正しく伝わらず、世の中に間違った印象を持たれてしまう。
②目先のマーケットや売上を意識するあまり、らしさや強みが薄まる。
③らしさや強みを言葉で補足説明する必要がでてくる。

それぞれ、詳しくみていきましょう。

デメリット①商品・ブランドの強みやらしさが正しく伝わらず、世の中に間違った印象を持たれてしまう。

例えば、とある和菓子屋さんの強みが、伝統的なものだけではなく、洋菓子の要素も加えながら新しい和菓子を開発していることだとします。

この場合もしも、その看板や店構えがザ・正統派の昔ながらのものだったら・・・。街を歩き、この和菓子屋さんを初めて見たお客さんは、「ああ、ここは昔ながらのいわゆる和菓子を売っているお店なんだな」という印象を持ちます。

ザ・正統派の和菓子を求めて店内に入った人たちは、「あれ、求めているものがないぞ」と半ば裏切られたような気分で店を出ていってしまうかもしれません。逆にちょっと珍しいスイーツを買おうとしているお客さんは、「ここにはなさそうね」と判断し、お店に入ってきてくれないかもしれません。

せっかくの強みも、パッと見たときの印象から伝わらないと、うまく活きてきません。

デメリット②目先のマーケットや売上を意識するあまり、らしさや強みが薄まる。

「ああいうデザインが流行りだから」「この世代にはあれが売れているから参考にしよう」

確かに世の中のニーズを読む目線も必要ですが、流行は流行。それだけでビジュアルを決めていったとき、一時は人気になったとしても、流行の変化とともに、忘れ去られてしまったり、どんどん流れに合わせていくことで、本来の強みやらしさが見えないものになってしまったり。

さらに、それはマーケットを読んでいる他の競合もできてしまうもので、その競争の中で、企業やブランド自身も、自分たちだけの強みやらしさを忘れてしまうことにつながります。

デメリット③らしさや強みを言葉で補足説明する必要が出てくる。

駅や街中で見かける広告たち。その文章ってすべて読んでいますか?キャッチコピーや大きく出ている一部の文字だけ、もしくは写真やイラストといったイメージだけ見ています、という人が大半だと思います。

私自身、広告コピーを書くときは、たいていの人たちは読まないと思って書いたほうがいいよ、とよく言われています。らしさや強みを言葉で説明しようとすると、読んでもらうという相手の行為が必要になり、相手のコミットなしでは成立しないことになってしまいます。ビジュアルは、いやでも目に入り、人になんらかの印象を与えるため、言葉よりも早くらしさや強みを伝達することが可能です。

1−3:VIがもたらす4つの効果

先にお伝えした通り、VIが適切につくられ、展開されていったときには、下記のような効果を得ることができます。

①ブランドの強みやらしさ、世界観を社内外に正しくすばやく認知させ、効率的に浸透させる。
 どこを切り取っても統一された印象で信頼感が増す。
 他とかぶらない、らしさをもった見せ方ができる。
④ブランドとお客様のコミュニケーションを楽にする。

それぞれ詳しくみていきますね。

効果①ブランドの強みやらしさ、世界観を社内外に正しくすばやく認知させ、効果的に浸透させる。

文字をすべて読んでもらうためには、相手の集中力が必要。その点、ビジュアルは前述した通り、嫌でも目に入ってくるもの。また、色や形から抱くイメージを通して、ある程度共通した心理的な感覚で捉えてもらうことができます。

たとえば、みなさんは「情熱的」という言葉から何色を想像しますか?おそらく、「赤」や「オレンジ」といった暖色系のカラーではないでしょうか。他にも、「冷たい」という言葉からは「青」といった寒色系のカラーを、また、「茶」「黒」といったカラーからは、「大人っぽさ」「高級感」などを連想できるのではないでしょうか。

ブランドのパーソナリティ(キャラクター)や考え方に沿ったビジュアルづくりができていると、このような効果を使って、色や形でイメージを認知してもらうこともできますし、たとえばtwitterは水色、facebookは青色、LINEは黄緑など、何度も目にするところに自分たちならではのカラーをもたせることで、ブランドが浸透していくことにもつながります。

効果②どこを切り取っても統一された印象で信頼感が増す。

サイトのやわらかく可愛らしい印象が気に入って、店舗に買い物に行ってみたら、実は暗くて無機質な店内だった。となると、「え、なんか違う!?」と裏切られた気分になりますよね。(どっちの世界観も好きという場合でも、期待していたものと受け取ったものの違いは、期待はずれであることには変わりません。)

統一されたデザイン上でのレギュレーションがあることで、なにか作物に自ずと一貫性を出すことができます。そして、サイトや店舗、渡すものもスタッフの服装も、ビジュアル面から統一されていることで、この企業やブランドから受け取る印象もいつも一緒になり、安心感や信頼感につながるのです。

効果③他とかぶらない、らしさをもった見せ方ができる。

流行りでつくられたものはどうしても競合も同じような発想で考えることができるのでかぶってしまいがち。ロジックに沿ったコミュニケーションシステムとして設計されたVIは、企業やブランドの独自のアイデンティティをビジュアルに落とし込んだものなので、唯一無二のものになります。

効果④ブランドとお客様のコミュニケーションを楽にする。

ブランドから広告やメッセージを発信し続けることは、力がものすごくかかること。上記とも紐づきますが、パッと目に入ったときに覚えてもらえる、誤解なく認知してもらえるビジュアルをもっていると、こちらから発信せずとも「あ、このブランドのものね」と気づいてもらえる。また、統一した世界観でVIをつくっておければ、制作物のデザインの迷いも少なくすることができます。

 1−4:VIの範囲はロゴだけではなく見えるところ全て。

この章では、VIの範囲についてお伝えいたします。

VIってロゴのことでしょ?」という声をいただくこともありますが、ロゴもそう!でもそれだけではありません。先程お伝えした通り、企業やブランドのビジュアルに関わる印象を統一するために、目に入るものほぼすべてがVIの範囲となります。

例えばこんなものまで、というのをあげてみましょう。

・ロゴ
・コーポレートカラー&ブランドカラー
・デザインエレメント
・フォント
・商品パッケージ&紙袋
・店舗外装&内装
・制服
・広報&発信する際の制作物(各種サイト・パンフレット・名刺や封筒、企画書・ムービー・その他広告)

それぞれを詳しくみていきます。

VIの範囲①ロゴ

ウェブでも紙でも対面でも、「はじめまして」の際に社名とともに目に入る企業やブランドのロゴは、キャラクターや考え方を表すもの。

最近は展開使用のしやすさでシンプルで単色なものを出す老舗の企業やブランドもあります。ですが、まずはキャラクターづけをするために、展開使用のしやすさだけではなく、世界観を伝えられるものかを重視したいところ。また、例えばCMや動画の広告では、動きをつけて使うことも考えられますね。

VIの範囲②コーポレートカラー&ブランドカラー

マクドナルドだったら赤と黄色、モスバーガーだったら緑と白。同じハンバーガーを扱っていても、カラーの使い方で印象は違いますよね?

ロゴに使われている色だけでなく、広告でもマクドナルドだったら黒を背景に使い、コントラストが強め、モスバーガーだったら背景はアイボリーを使いナチュラルな印象に。どんな色合いで世界観を展開していくかは、非常に重要です。

VIの範囲③デザインエレメント

ブランドの世界観をつくるのに、ロゴとコーポレートカラーだけだと様々な広報物に展開していくときにらしさを表現しきれません。そのときに、デザイン上で使用するデザインエレメント(要素)もあると統一感をもって表現していけます。

ロゴの一部をとったものや、線ひとつ・図形ひとつでも、メッセージを込めた上で使用する要素を決めていくことも多々あります。

例えば、身近なものでいくと、カルピスの水玉模様もデザインエレメントの一例。パッケージはもちろんブランドサイトや広告、ファンサイトでも水玉を多用し、印象づけています。

VIの範囲④フォント

え、フォントも!?となる方もいるかと思いますが、明朝体かゴシック体かだけでも伝わる印象って全然違います。広告のコピーや企業のロゴも、言葉の意味合いだけでなく、フォントがキャラクターをつくり、伝えるのを後押ししてくれるんです。

他にも世の中には様々なフォントがありますから、自分たちらしいフォントを使いたいです。

VIの範囲⑤商品パッケージ&紙袋

お菓子のパッケージが代表例。その世界観を伝えるのに、とても有効なのが商品そのものを包むパッケージや持ち帰る際の紙袋ですよね。これが重要なのは、購入した人が街を歩くことで広告にもなってくれるものだから。ただ「かわいい」「目を引く」と決めてしまいがちなものNO.1でもあるので、要注意なのです。

注目されたい、爆発的・短期的に人気になりたいことがゴールな場合はそれでいいかもしれません。しかし、企業やブランドとして息長く愛されるためには、自分たちならではの魅力をきちんと伝えた上で、素敵なものにしていきたいですね。

VIの範囲⑥店舗外装&内装

商品やサービスを提供する場として、店舗をもっている企業やブランドも多いはず。店舗はお客様に企業やブランドの世界観を体験/体感してもらう重要な場です。力を入れて、ブランドのらしさや強みを詰め込める要素が満載。

外装だったら看板や窓、外壁の塗装、ドアやウィンドウなど。内装だったら壁や天井、照明、ショーケースや家具、各種小物などなど。外から見たときにターゲットに好ましい印象をもってもらうためにも、中に入った時に期待を裏切らずにその世界観を味わってもらうためにも、ひとつひとつ考えたい部分です。

VIの範囲⑦制服

マクドナルドの店員さん、モスバーガーの店員さん、店舗で働く人の制服からも印象を受けますよね。全身の服装だけでなく、キャップやエプロンなど、ワンアイテムでも統一したものを身につけることも有効です。

VIの範囲⑧広報&発信する際の制作物(各種サイト・パンフレット・名刺や封筒、企画書・ムービー・その他広告)

下記のような各種制作物においても、VIをあてはめながら、全体の統一感がでていくようにつくっていきます。

各種サイト
サイトのインターフェイスから受ける印象も、企業やブランドの印象を決めますよね。ここはこんな感じなのね!と狙い通りに思ってもらうためにも、その内容だけでなく、パッと見たときにらしさが伝わるデザインにしたいものです。

各種パンフレット
店内や商品は優しい雰囲気なのに、パンフレットは蛍光色でごちゃついた印象、、、。お客様やクライアントが手にする=目にするひとつひとつに統一感がないと、ひとつひとつがよくても、結局なんだかよくわからない印象の企業やブランドだなあと思ってしまいます。

企業説明のリーフレットや営業ツール、採用パンフレット、ブランドのカタログなどなど、紙の媒体もサイトと同じくですね。

名刺や封筒、企画書
「こういう者です。」とお客様にお渡しする名刺も、小さいけれど、ビジュアルの統一を。先に挙げているロゴやコーポレートカラー、フォントやデザインエレメントなどを活用し、らしさや強みを伝えていきましょう。資料を渡す際の封筒や企画書のフォーマットにも活用したいところ。

ムービー
サイトにブランドのコンセプト動画を掲載したり、電車やyoutubeの広告など、ムービーにして発信していくことも有効な手段ですよね。これもビジュアルのひとつ。ストーリーがあるものなので、幅はありますが、世界観からぶれていないかは、チェックしたいところです。

その他広告
例えばSNSに出てくるバナー広告から、街に貼られるポスター広告や電車のつり革広告から、企業やブランドを知ることも多いですよね。

毎日のように多くの広告が目に入る中で、見てもらえるように目を引くことも大切。ですが、そのときに強みやらしさを失ってしまっては、「広告をみてきました!あれ、全然違う!」とある意味裏切り行為になってしまいます。(下記に記載しますが、“あえて”らしさを消すこともありますが。)

番外編:場合によってはVIに従わなくていいときもある。

上記のような目に入るビジュアルに関わるものそのひとつひとつの統一が、印象を統一し、らしさや強みを伝えてくれます。

ただし!!!

場合によってはすべてVIにしたがう必要はありません。というのも、例えば、新しいキャンペーンを打ち出したいとき、ブランドの戦略としていつもと違う世界観で、違う印象を与える、ということは考えられます。

ですが、これをして効果的なのは、ブランドの世界観が確立され、世の中にもある程度浸透していることが大前提にあっての場合。まだ確立してない状態でしてしまうと、ブランドの印象ががたついてしまいますので、慎重に考えましょう。

2:VIの前におさえておきたいCI(コーポレートアイデンティティ)とMI(マインドアイデンティティ)。

じゃあ、ビジュアルから伝えるそれはなんなのか、この章では、見た目の前に、明確にすべきこと=抑えておきたいポイントをお伝えしていきます。

2−1:VIはあくまで「CI=企業やブランドの軸になるアイデンティティ」の一部。

まず、お伝えしたいのが、VIはCIと呼ばれるコーポレートアイデンティティの一部だということ。

企業やブランドの活動のあらゆる側面に一貫性をもたせ、ブランド力を向上させていくために絶対に必要なのがこのCI。企業やブランドの軸になるアイデンティティのことですね。

私たちパラドックスでは、すべての組織には生まれた意味があると考え、その企業の使命や価値観、らしさがCIとなることから、CIのことをその企業の「志」とも呼んでいます。

CIは、上図のように、マインドアイデンティティ(MI)、この記事でお話しているビジュアルアイデンティティ(VI)、ビヘイビアアイデンティティ(BI)の3つのアイデンティティから成り立っています。

この3つは簡単にいうと、心・見た目・行動のアイデンティティとなりますが、このうちひとつでも欠けてしまうと完全なCIとは言うことができません。

CIについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
会社のらしさを一発で伝えるコーポレートアイデンティティ(CI)の作り方

2−2:VIの前に、企業やブランドの存在意義やあり方を言語化する。

さて、上の図のように、MIVIBIは並列ではなく、円心上に並んでいます。CIの真ん中にはMIがあり、これは、「企業やブランドの存在意義とあり方を言語化したもの」、つまり企業理念だったりブランドコンセプト、ブランドストーリーなどがこれに当たります。

 

・その企業やブランドが何のために存在しているのか。
・どこに向かって活動をしているのか。
・その強みはなんなのか?
・日々どういったことを心がけているのか。

このような、その企業やブランドの思想や使命、志といった根本の考え方・あり方の特徴を言語化したものがMI。そして、BIはMIに基づいた、社員・スタッフの一貫された行動や振る舞いのことです。

図のように、この言語化されたMIがあって、それをビジュアルで可視化したものがVI、行動やふるまいに落とし込んだものがBIなのです。人で考えると、その人の思考や考え、世界観や強みがあって、それをどんな服を着て表し、どんな行動をして感じさせるかの順番です。

勘がいい方はお気づきかもしれませんが、そう、MIが定まっていないとVIはできないのです!ここまで散々伝えてきた「らしさや強み、世界観を伝えられるビジュアルにしましょう」の「らしさや強み、世界観」はMIそのもの、もしくはMIを起点にして考えるもの。

企業やブランドの柱になるMIがぐらついた状態で、本来そこにあるはずのMIと紐づいていないビジュアルを考えてしまう。すると、どうしてもビジュアルのかっこよさに重きを置いて考えてしまい、大切にすべきらしさや強み、世界観を出し切ることができません。

現在、言語化された理念やブランドコンセプトなどなど、MIがない!という方は、いますぐにでも、MIの策定をし、明確な柱を立てることをおすすめします。

2−3:MIと紐づいたVIの事例 石坂産業株式会社の場合

この章では、MIと紐づいたVIとして、パラドックスのお客様である石坂産業株式会社の事例をご紹介いたします。

石坂産業株式会社はその理念を、

使命「自然と共生する、つぎの暮らしをつくる」
スローガン「自然と美しく生きる」

とし、産業廃棄物処理をメイン事業に、里山づくりや環境教育等を通じて、ゴミを出さず資源を循環させる暮らし、自然と共生する暮らしを広めようと尽力している企業です。

そして、そのロゴマークがこちら。

企業の軸に据えたその考え方、MI=理念をもとにデザインされており、コーポレートサイトでも下記のように説明されています。

これからの50年、100年は、これまで以上に、再資源化の技術に磨きをかけることはもちろん、持続可能な社会に向けた研究開発や環境教育に力を入れていきます。その決意の表れとしてコーポレートアイデンティティ(CI)を見直しました。20161月コーポレートスローガンを新たにし、20174月、ロゴマークの変更を行いました。【I】(ISHIZAKAや私たち一人ひとり)から、【I】(私たち一人ひとり)へ。私たちの活動が、世界中の一人ひとりの行動へと波紋のように広がり、Greenな世界につながっていくことを願っています。
石坂産業株式会社HPより)

また、理念に共感する世界中の人たちと一緒になって、人と自然と技術の共生を実現していきたいという想いから、あらゆる国、あらゆる企業、あらゆる人と共生できるように、下記のような展開例を設け、相手に合わせて変化するロゴになっています。

シンボルとして決まった形を持ち、他社と差別化することがロゴの常識だとするならば、決まった形を持たず、関わるみんなと仲間になれるロゴにしようという石坂産業らしさがここには詰まっており、それがコーポレートサイトのあらゆる場所にも登場しています。

MI=理念からロゴマークの意味合いがすっと落ちてくるとともに、ロゴマークからも企業の考えが伝わってくるものになっているのではないでしょうか?また、このロゴマークやシンボルカラーは、サイトにもふんだんに盛り込まれ、どこを切り取っても、統一感のある印象を与えてくれます。

と、このように、MIを中心につくられたVIは、企業の考えを言葉がなくても伝えてくれる力を発揮してくれます。

3:企業やブランドのらしさや強みを効果的に伝えるVIのつくり方

この章では、これまでお話してきた、その企業・ブランドのMIを軸にし、「らしさや強み、世界観」を効果的に伝えることができる=ちゃんと機能するVIのつくり方についてお話いたします。

その前にお伝えしておくと、デザイン上での細かな配慮や今後の展開を考えてつくり上げていく難しさもあるので、可能であれば、一度クリエイティブ・ディレクターやその道の専門家を交えて作っていくほうがおすすめです。(社内にいらっしゃる場合は、ぜひその人を交えて行いましょう!)

3−0:つくる前に知りたい、メンバー構成やかける時間、流れについて

VIづくりに関わるプロジェクトメンバーは、5,6名ほどがおすすめ。経営や戦略に関わるメンバーと、商品開発に関わるメンバー、広報や宣伝に関わるメンバーなどのビジュアルにかかわる業務をしているひと。感性や好みに偏りがでないように、若手・ベテラン、女性・男性と属性をばらして集めたいところです。

1~3名で少ない人数だと好みに寄り易いのと、多すぎると結論を戦略的にまとめ上げていくのが難しくなるため、5,6名前後がほどよいです。

集まっての話し合いの場は、2時間×7回が基本。宿題やまとめる行為が間に必要な回もありますが、それぞれ下記の内容をこの順番で決めていきます。

①パーソナリティの考察
②カラーの考察
③ビジュアルイメージの考察
④ロゴフォント(推奨フォント)の考察
⑤ロゴデザインの考察
⑥デザインイメージの考察
⑦決めた内容をレギュレーションに落とし込み最終確認

それぞれの話し合いの場の間は、1,2週間ずつ期間を設けましょう。じっくり進めるほうが、考えた内容について冷静になって見つめ直す時間もでき、よりよいものに仕上がっていきます。

もちろんなかなか2時間では決まらず、延びていくことも予想されますが、これからのビジュアルづくりの指針になる大切なものなので、あせらずやっていきましょう。

また最後に大切なこと。前章でも述べたように、VIはMIを起点にして考えていきます。ビジュアルにMIの意味を込めて、ロゴのデザインなどからMIを語れることが大事。すべての工程において、自分の好き嫌いやかっこいい、かわいいではなく、MIと見比べながら、考えることを必須にしてください。

つまり、VIをつくっていく上で「判断軸は、MI」です!

さて、それぞれの過程について理解しておきたいポイントと実際やっていくことに分けて、ご説明していきましょう。

3−1:①パーソナリティの考察

パーソナリティとは、例えば「信頼感のある」「先進的」「ユニークな」といった人にたとえて表現できる、その企業やブランドが持っているイメージやキャラクターのこと。企業やブランドの個性を感じ取ってもらうために大切なものです。

このパーソナリティによって、そのイメージが世の中に確立している場合、お客様はその企業やブランドの商品・サービスを購入したり使用したりすることで自分自身と重ね合わすことができます。

例えば、「落ち着いた」ブランドの衣服やアクセサリーを身にまとうことにより、「落ち着いた」自分というものを意識したり、演出したりすることができます。

定まったMIを共有して、そこに基づく考え方と行動によって商品やサービスを提供し、そして、その企業やブランドの優れた特性や独自のらしさを発信していく際に、このパーソナリティが統一感を保つために重要な役割を担います。

例えばスターバックスは、「Third Place」という職場でもなく家庭でもない第三の場所という思想をもっています。そこから、リラックスできる休まる場所を提供するために、「快適」「本格的」「親しみやすい」などのパーソナリティを規定しています。

 

 

このパーソナリティは、例えば「快適」は、天井が高かったり、ゆっくりとくつろげるソファだったり、気持ちのいいオープンテラスがあったり、広々とした店内づくりや目が休まるような深い緑や木目調の小物使いにあらわれています。

●パーソナリティの考察でやること

STEP1

まずは自分たちの企業やブランドについて、MIを中心に据えたとき、最適なパーソナリティについて、メンバーそれぞれ1520個ほどあげてみます。

このMIをもとに、例えば人に例えたら、エネルギッシュなのかな?クールなのかな?とパーソナリティを想像し、書き出してみましょう。

例えば、このように、様々なパーソナリティにまつわる言葉をランダムに並べたものに丸をつけていく方法も有効です。

 

STEP2

それぞれで挙げられた後は、それを付箋に書き出し、選んだ理由とともにボードに張り出して共有をします。近い言葉があれば近くに置いてグルーピングもしましょう。

STEP3

この時点で多く票が入ったものについては、みんなの共通認識にあるものなので、有力候補にしつつ、他にも出た案について、MIと見比べてみます。必要か不必要か、もしくは他の言葉に言い換えるとしっくり来るかなどを話し合いましょう。近い言葉についても、どちらの表現がしっくり来るかを踏み込んで考えてみます。

STEP4

最終的には、3~5個のパーソナリティに絞り決定します。

3−2:②カラーの考察

時間を置いて集まります。前の回で決まったパーソナリティは、しっくりきますか?もしも違和感が生じていたら、その違和感を無視せず共有し、探ってくださいね。

次は企業でいうとコーポレートカラー、ブランドでいうとブランドカラーの考察です。3~5色設定することを推奨します。「ロゴにつかう1色でしょ」と思われがちですが、パーソナリティに基づいた世界観を組み合わせで表現し、様々なツールに展開していくためには数色の組み合わせが有効です。

●カラーの考察でやること

STEP0(準備)

まずは切り取り可能なカラーチップを用意してください。また、前の回で決まったパーソナリティをひとつずつ別の紙に印刷し、みんなの真ん中においておきましょう。

STEP1

メンバーは、パーソナリティそれぞれに対して、言葉の印象からカラーチップの中から最適だと思う色を切り取ってください。このとき、赤をひとつとっても、オレンジ味のものや紫味のもの、暗めや明るめなど、様々なものがあるので、ひとつひとつ見比べて一番しっくりくるものを選びます。

このときの「最適」は、「この言葉から受ける印象は何色っぽいなあ」「このパーソナリティをもつ人はこの色を好むだろうなあ」「この色からこのパーソナリティに近い印象を受けるのでは」という視点で色とパーソナリティを行き来しながら連想してみると考えやすいです。

各パーソナリティについて1,2色に絞りましょう。このときに、パーソナリティだけでなく、MIの言葉に戻って考えてみることで、絞りやすくなっていきます。

STEP2

ひとりずつ切り取ったカラーチップを前においたパーソナリティの言葉の横におきながら、選んだ理由を共有していきます。メンバーの言葉や色に対する認識の差も出てくるかもしれません。

STEP3

どれが最適か話し合い、絞り込んでいきましょう。近い色についてもどの色が一番パーソナリティを、MIを表現できているか、細かく議論していきます。

STEP4

決定する色は、必ずしも各パーソリティに当てはめて一色ずつある必要はありません。全体で組みあせて使っていくため、その相性の良さも鑑みて、全体から感じる印象が合致しているかを俯瞰して見つつ、3~5色を決定します。

補足

実はこのカラーの考察について、もう少し専門的な考え方をすることもできます。

前の回で出したパーソナリティは、心理学や統計学から導き出され、色と言葉の印象を対応させた図に対応させることができ、ここからの色の抽出も可能なのです。

SOFT(やわらかい)HARD(堅い)とWARM(あたたかい)—COOL(クールな)という縦横の軸で言葉の印象に合った色味が並んでおり、決めた言葉から近い印象をもつ色味を探ることができます。また、例えば、「親しみやすい」「にぎやかな」「活気のある」といった言葉は、似た印象をもつものとして「カジュアル」など、カテゴライズもされています。

パーソナリティで選んだ言葉をこの図に当てはめて、おおよその色の対応を見てから、細かく色を選んでいくことで、より客観的な目をもって、よりシステマチックに決めることが可能です。書店に行くと色彩や色彩心理学の本があり、それらに詳しくのっているものもあるので、参考にするのもいいかもしれません。

 

3−3:③ビジュアルイメージの考察

前の回で決めたカラーについて、再度見てみて、「あれ違うな?」と思ったら、違和感を無視せずに話しあってください。

ビジュアルイメージの工程の前提は、言葉から読み取るイメージにはばらつきがあるということ。世の中にあるものから、自分たちのパーソナリティに近いものを選び、共有することで、パーソナリティのイメージについての目線合わせをします。そして、話し合いに参加しているメンバー以外にも統一した読み取りをしてもらうために、コラージュにしてまとめ、共有できる形にします。

●ビジュアルイメージの考察でやること

 STEP0(準備)

さて、このビジュアルイメージの考察では、イメージ写真をコラージュして、パーソナリティの視覚化をしていくのですが、そのために集まる前に各自に向けた宿題があります。

パーソナリティから連想するイメージを、例えば「建物」や「ひと」、「景色」、「インテリア」、「広告」など、テーマをいくつか設定します。そして、テーマそれぞれに各メンバーが、本やネットから、答えに沿った画像をさがして複数枚集め、それぞれA4用紙にカラーで印刷してもってきましょう。

テーマについては、それぞれの企業やブランドの業界や認識の統一に必要だと思うものに合わせて、加減してください。

STEP1

宿題でだしてきたイメージをお題ごとに、全てのメンバーのものを机に広げます。一枚ずつ説明しながら出していくと、「そうだよね〜」というものもあれば、「そうくるか!」というものもあり、楽しい時間でもあります。

STEP2

出していったものをMI、パーソナリティの読み取りのすり合わせをしながら、各カテゴリ5枚ほどに絞り込みます。

STEP3

絞り込んだものは、デザイン職に近いメンバーが持ち帰り、1枚のコラージュ画として落とし込んでください。すべて入れこむことが難しい場合は、世界観を特にあらわしているものから優先的に使用しましょう。

3−4:④ロゴフォント(推奨フォント)の考察

できあがったビジュアルイメージ(コラージュ)を共有し、足りない要素があれば、足すなどの調整をしましょう。

さて、この回では、企業やブランドで推奨されるフォントの考察です。パーソナリティに紐づけた推奨フォントを決めていくのですが、この推奨フォントはメッセージや情報の発信の文字の形からも、そのパーソナリティを違和感なく感じてもらう要素となり、次のロゴの考察に活かします。

●ロゴフォント(推奨フォント)の考察でやること

STEP0(準備)

ここでは、決まっているMI(理念やブランドコンセプトなど)や名刺にいれる名前・連絡先などをフォントごとに一枚の紙にまとめて下記のような資料にします。

 

STEP1

どのフォントで伝えると、読んだ時にパーソナリティに近い印象を受けるかを話し合い、決定します。

補足

このときに、ロゴの考察に活かし、らしさを一番表現できるものとしてパーソナリティに一番近いものを選びます。と同時に、サイトや紙媒体での汎用性も考え、明朝体やゴシック体など、使用頻度が多いものの中でも、どちらを選ぶといいか決めておくとよいでしょう。

***こちらもカラーの考察のときにお伝えしたように、もう少し専門的に決めることが可能です。同じく色と言葉の印象を対応させた図にフォントを当てはめたときに、

SOFT(やわらかい)に近いものは線的で細い感じのもの
HARD(堅い)に近いものは面的で太い感じのもの

WARM(あたたかい)に近いものは曲線的で有機的な感じのもの
COOL(クールな)に近いものは直線的で幾何学的な感じのもの

とパーソナリティから受ける印象とすり合わせてよりシステマチックに絞り込んでいくことができます。

 

3−5:⑤ロゴデザインの考察

さて、推奨フォントが決まったら、次はようやくロゴデザインについてです。

ロゴについては、多くの企業やブランドがすでにお持ちだと思います。それを変えるとなると、例えば、すでに世の中に出している商品の印字すべても変更しないといけないなど、かなりのパワーがかかることが予想されます。

ロゴは現状のものを引き続き使用する、もしくは色味や形を少しだけ調整するという場合もありますが、既存のロゴがつくったVIMIとあまりにもかけ離れていては、「見た目の統一」を阻害することになります。VIをつくる中で、本腰をいれてつくり変えることをおすすめします。

その際に欲を言えば、世の中に響くロゴにするためにも、自社のデザイン職だけではなく、ロゴ制作に関する知識をしっかりともった外部のアートディレクターやクリエイティブディレクターを交えてつくりたいところです。

決まったロゴデザインから社員の皆さんが自社のMIを語れたり、お客様や世の中にもロゴを通してMIが伝わっていくことが大切なので、その視点で最適なロゴをつくりたいですね。

●ロゴデザインの考察でやること

STEP0(準備)

この回の前では、デザイン職の方に宿題です。ここまで決定したパーソナリティやカラー、デザインイメージやフォント、そしてそのもとになっているMIから、ロゴデザインを複数案考えていただきます。自分たちらしさを表現するのにどんなロゴがいいか、様々な方向性からアイデアを出してみましょう。

 STEP1

メンバーみんなにロゴデザインのアイデアを共有し、意見出しをします。その際には自分たちらしさを最優先にMIを中心に据えて考えながら、例えば世の中のよく知られたロゴとのかぶりがないか、競合との差別化に役立つか、といった視点もあるといいでしょう。もっとこうしたらいいのでは、という意見もどんどん出しましょう。

STEP2

出てきた意見によっては、間に修正の期間を挟むかもしれませんが、最終的に1つに絞り決定します。

3−6:⑥デザインイメージの考察

ロゴについて違和感がないかを確認した上で、デザインイメージの考察になります。

このデザインイメージは、今後の制作物の指針になるもの。様々なツールに統一感をもたせるために、いくつかのツールに落とし込んだ際のサンプルデザインをつくり、共有します。

●デザインイメージの考察でやること

STEP0(準備)

この回の前には、またまたデザイン職の方に宿題です。ここまで決定したことをもとに、実際に例えば名刺や封筒、紙袋やパッケージ、会社の備品などなど、さまざまなツールに落とし込んでいったときのイメージを何パターンか制作してみてください。

このときに、デザインエレメントという形で表現し展開する方法もありますので、より伝えられるデザインイメージはなにかを考えるという、腕の見せ所です。

STEP1

その制作されたデザインイメージの中から、メンバーで議論して、一番これまでの議論を落とし込まれたものを決定、もしくはブラッシュアップしてつくりあげましょう。

 

※参考
Mercado DE SAMASA https://mitsui-shopping-park.com/lalaport/numazu/
LOCO MARINO COFFEE/Italian restaurant PORTUS http://www.minato83.com/
HAKUBA GROUP https://www.e-hakuba.com/

3−7:⑦決めた内容をレギュレーション資料に落とし込み最終確認

ここまでで決まったものをレギュレーション資料として残します。VIも大切な企業やブランドのアイデンティティですので、基本的には社内限にして、各制作物に活かします。もしも外注でなにかのデザインを依頼するときには、外に出すことは厳禁にしつつ、共有することでコミュニケーションを楽にしてくれるでしょう。

●レギュレーション資料への落とし込みでやること

STEP0(準備)

ここまでの決定内容をひとつの資料にまとめてください。その際に、例えばロゴの使用方法の禁止事項など、このように使わないで、というルールも設けてください。

STEP1

その資料を一通り、目を通してみましょう。MIからはじまり、パーソナリティやカラー、ビジュアルコラージュ、フォント、ロゴ、デザインイメージと、一貫したブレのないイメージになっていますか?違和感はありませんか?他の社員に見せても伝わりそうですか?客観的な目で最終確認をします。

よければ、VIづくりは完了です!おつかれさまでした!!

4:まとめ らしさや強みを大切に、統一された見た目で、魅力を伝える。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

VIの意味や必要性、つくり方について語ってきましたが、その企業やブランドの“らしさ”を大切にし、統一されたビジュアルづくりで、皆様の魅力がもっともっと世の中に適切に伝わっていくよう、少しでも参考になっていれば幸いです!

(おわり)

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