グローバル企業ダノンに学ぶ、「理念と経営の一貫性」の重要性。

これまでPARADOX創研メディアでは、スターバックスやパタゴニアなど、理念を軸に活動するさまざまな企業を紹介してきました。今回の記事で取り上げるのは、ヨーグルトをはじめとする健康的な食品を手がけるグローバルブランド「ダノン」です。

誰もが一度は食べたことのある「DANONE ヨーグルト」をはじめ、知名度のある企業ながらダノンが自社の理念を軸に世界中に事業を展開し、環境保護、健康教育、多様性の推進といったSDGsやCSRの取り組みを実施していることはあまり知られていないのではと思います。

本記事では、グローバル企業の多くが課題を抱えている「理念の国や地域を越えた一貫性」にフォーカスを当て、ダノンの取り組みを紹介していきます。この記事が、理念に基づいて経営を行うことや、社内外に理念を浸透させていくための参考となれば幸いです。

1:子どもたちに栄養豊富な食料を届けるため、創業したダノン

ダノンが創業したのは1919年。第一次世界大戦が終了したばかりの当時、スペインでは多くの子どもたちが栄養失調による腸の病気にかかっていました。ギリシャ出身で、バルセロニアに暮らしていた創業者イサック・カラソ氏は、バルカン半島でつくられたヨーグルトがいかに腸に良いかを知り、発酵乳を活かした商品を開発できないかと考えました。カラソ氏はこの新しい製品を、自身の息子ダニエルの愛称であった「ダノン」と名付けました。

1920年代の頃のダノン店舗。

画像参照:「https://www.danone.com/about-danone/ourhistory.html」より

ヨーグルト事業で成功を収めた後、ダノンはフランス最大の飲料・ベビーフードメーカーであったBSN(Boussois-Souchon-Neuvesel)社への投資をするなど、消費者の健康に寄与するために食品産業への影響力を広めていきます。その後、乳製品、ミネラルウォーター、栄養補助食品、乳幼児向け製品など、食品市場の中で他分野にも商品を展開するようになりました。

最初の製品であったヨーグルトの発売から100年以上が経った今、ダノンは世界120カ国以上で事業を展開し、55カ国以上で約10万人の従業員を抱えるグローバル企業へと成長しています。

これほど長い歴史を誇るダノン。100年もの間、世界中の人の健康のため事業を展開する上での軸となった企業理念を次章からご紹介していきます。

2:ダノンの企業理念

2-1:ダノンのミッション

「世界中のより多くの人々に食を通じて健康をお届けする」

参照:「https://www.danone.com/about-danone/we-are-danone.html#MISSION」より

企業が「日々果たすべき使命」を指す、ミッション。ダノンのミッションをご覧いただくと、彼らの使命は「食」を提供することではなく、「食を通じた健康」であるということがよく分かります。このミッションは、第一次世界大戦とその後に蔓延した栄養失調という、創業者カラッソ氏の原体験が大きく関わっています。

そしてミッション冒頭の「世界中のより多くの人々に」という言葉は、ダノンが生まれたスペインに事業を限定するのではなく、事業を世界に拡大することで、より多くの人々の健康に貢献していくという強い使命感を持っていることが分かります。

創業から数十年もの間、ダノンは主に先進国を対象に製品を提供していましたが、2006年から開始したバングラデシュのグラミン銀行との共同事業を通じて、食の安全性が担保されていない新興国にも事業を広めていきました。すぐに利益が見込めない市場であっても、ミッションに基づいて事業を展開した結果、現在ダノンの収益の60%以上は新興国から生み出されています。

2-2:ダノンのビジョン: One Planet. One Health

単に食品を製造することを越え、世界中の人々がより持続可能で健康的な食習慣を身につけることに貢献するダノン。2017年には、先ほどご紹介したミッション・ステートメントに加えて「One Planet. One Health」というビジョンを策定しました。

これまで「人の健康増進」のため事業を世界中に展開してきたダノン。新たにビジョンを掲げたことによって、人だけでなく、環境を含む「地球全体の健康増進」へと自社のあるべき姿を広げたのです。

このビジョンの実現に向け、ダノンではさまざまな取り組みを行っており、ホームページではその進捗が公開されています。

環境への取り組みの代表例として、ダノンは「BlueGreen」という環境団体と連携し、生態系やコミュニティと共存する都市を実現するプロジェクト「Govan Wetlands」の創設を支援しました。

画像参照:「https://www.danone.com/stories/articles-list/advancing-actions-for-wetlands.html」より

2-3:ダノンのバリュー(価値観)

「世界中のより多くの人々に、食を通じて健康をお届けする」というミッションがステークホルダーに貢献する上でダノンの大きな軸となっていますが、ミッションを達成するために社員に求める考え方や行動は、バリュー(価値観)によって定義されています。

ダノンの公式サイトによると、同社の価値観は以下のように記載されています。

参照:「https://www.danone.com/impact/people-communities.html」を参照に、パラドックス和訳

特に、「オープンであること」と「親密さ」はグローバルに事業を展開するダノンにとって欠かせない要素です。世界中の多様なバックグラウンドを持つ人々を受け入れ、未開拓の新しい市場に参入し、その市場の考え方を尊重しながら愛されるブランドになるためにも、「オープンであること」は非常に重要な考え方です。

また、ダノンでは「親密さ」を”アクセスしやすいこと”と定義しています。例えば、先進国の人々にとって飲料水があることは当たり前ですが、発展途上国では清潔な水以前に、自分たちが生きていくために必要最低限な飲料水でさえ手に入りません。そこで重要になるのが”アクセスしやすいこと “です。

このように、ダノンのバリューは健康的な食品を身近にすること、新しい市場を受け入れること、不平等を埋めること、困難を乗り越えるために社員に刺激を与えることを明記しており、同社のすべての取り組みの基礎となっています

3:掲げるだけではなく、やり遂げる。理念の実現に向けた取り組み

「世界中のより多くの人々に、食を通じて健康をお届けする」というミッション、そして「One Planet. One Health」というビジョンは決して簡単に達成できるものではなく、自社を常に進化させながら実現に向かっていく必要がある大きなテーマです。

ここからは、ダノンが掲げているミッション・ビジョンを言行一致するためにとっているアクションを、戦略設計、製品づくり、インナーコミュニケーション、アウターコミュニケーション、成長戦略の5つの角度からご紹介します。

3-1:【戦略設計】Dual Project

ダノンでは、「社会の発展なくして、企業の成功はない」という考えが根付いており、1972年に当時のCEOアントワーヌ・リブーが掲げて以来、ダノンの企業哲学となっています。

この考え方に基づき、社会と共存しながら持続的かつ利益ある成長を追求すること、そして、消費者、顧客、取引先、株主と価値観を共有し共に発展していくことを目指していくための成長戦略が「デュアル・プロジェクト」です。

その名前には、経済的成長と社会的成長の両立や、相互関係が込められており、この二つの進捗を測定することで、ビジョンの実現を目指しています。また、その指標の測定は「ミッション委員会」と名付けられてた第三者機関に委託しており、2021年には目標に関わる主要業績評価指標(KPI)のほぼすべてを達成しました。

以下が、デュアルプロジェクトで達成した成果の一部です。

  • 販売数量の90%が健康的なカテゴリーに属する製品。
  • 販売された製品の83%は砂糖無添加。
  • ダノンの純売上高の30%は、健康を必要とする人々のための特定の健康問題に当てられている。

成果をご覧いただいてお分かりいただけるように、デュアル・プロジェクトを通して設定されるKPIは一般的な企業が設定するような経済的な指標ではありません。自社の存在意義である社会や環境への貢献に必要な目標を設定し、それが達成されることで結果的に経済的な利益に繋がるとダノンは信じているからです。

企業の成長のため、目の前の売上や営業利益といった数字を追いかけて疲弊するのではなく、社会にとってどんな価値を提供できたか=自社が存在する理由に基づく数字を追いかける。そうすることで、企業理念が掲げるだけのものにならず、従業員にとっても「なんのために働くか」が明確になることで、従業員のエンゲージメントも高くなるという好循環をもたらしています。

デュアルプロジェクトの内容について詳しく知りたい方は、こちら(英語版のみ)からご覧ください。

3-2:【製品づくり】食を通して、安心と健康に貢献する

デュアルプロジェクトで掲げる経済的成長と社会的成長の両立をするための、最も重要な取り組みの一つが製品づくりです。世界中の人々が、健康的な食習慣を身につけること。そして、人だけではなく地球の健康まで配慮するダノンの理念実現に向けた製品の一部をご紹介します。

新鮮な乳製品と植物由来の製品

ヨーグルトメーカーとして創業したダノンは、植物由来の食品や飲料、さらにはナッツや豆乳を原料とする製品へと領域を広げました。植物性食品や飲料への戦略的参入は、顧客により健康的で美味しい食の選択肢を提供するというダノンの企業理念が体現されています。近年では、タンパク質源の多様化を求める「フレキシタリアン」の人々や、アレルギーや健康面の配慮によって食事に制限をかけている人々のニーズに応えた製品ラインナップを広げています。

画像参照:「https://www.danone.com/brands/dairy-plant-based-products/oikos.html」より

飲料水

ダノンは「必要な水の確保は人間の尊厳に関わる」という信念のもと、水を手に入れることが困難な国や地域に向けて飲料水やドリンク剤のグローバルブランドや地域別ブランドを展開しています。中には、地域の発展(社会福祉や生物多様性の保護など)や社会全体の向上にもつながる商品を生産しています。

ダノンの中国市場向けの飲料水商品「ミゾネ」。

画像参照:「https://www.danone.com/brands/waters/mizone.html」より

医療用栄養製品、早期栄養製品・乳児用栄養製品など特殊栄養製品

子どもたちに、栄養豊富な食料を届けたい。そんな創業者の想いからはじまったダノンは、今日でも、子ども、特に赤ちゃんの健康のための商品開発を行っています。赤ちゃんの健康は母親の健康と直結するため、栄養豊富な製品にアクセスできない女性に向けた製品を拡充しています。

画像参照:「https://www.danone.com/brands/specialized-nutrition/Strategy-and-key-figures.html」より

ダノンの製品ラインナップの詳細については、こちら(英語版のみ)からご覧ください。

3-3:【インナーコミュニケーション】人も、組織も健康に

ダノンは、自社のミッション、ビジョン、バリューを世界中の従業員に効果的に伝え、実現へと向かっていくため、世界共通の取り組みのほか、各国・各地域の文化や組織体制にあった独自の取り組みや仕組みづくりを積極的に行っています。

例えば、食を通じた健康を世界中の人々に提供する企業として、自社で働く従業員の健康配慮がその一つに挙げられます。2023年現在、ダノンの従業員の約70%は新興国に住んでおり、多くの場合、医療制度へのアクセスに多大な自己負担を必要とします。そこで、2010年から全従業員に質の高い医療保険を提供する「Dan’Cares」というプログラムを開始し、子会社を含むダノンで働く全ての人が健康に不安がない状態で働くことができる組織へと変化させました。

画像参照:「https://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/—ed_emp/—emp_ent/—multi/documents/presentation/wcms_213928.pdf」より

こうした全社での取り組みだけではなく、各国拠点での独自の取り組みも実施されています。例えばダノンUKでは、毎年「アイディエーション・フォートナイト」というイベントが実施され、ミッションやビジョンの実現に向けて日常業務のプロセス改善から、ビジネス戦略の立案まで、あらゆるアイデアが社員主導で生み出されています。一人ひとりの社員が「ダノンはどんな企業であるべきか」を考え、アイデア次第でそれが実現できる機会を設けることで、ダノンUKの従業員エンゲージメント・レベルは93%と高い数字を記録しています。

グローバル企業として、本国からの方針で組織のあり方や、ビジネス上の戦略までが決定されるのではなく、理念という大きな傘のもとに各地域拠点、各社員がさらに良くするために考える余地が設けられていることで、自発的な取り組みが生まれ、それが全世界の拠点に共有され、実践されていくという好循環をもたらしているのです。

取り組みの詳細を知りたい方は、こちらをご覧ください。
・グローバルでの取り組み  
・日本国内での取り組み

3-4:【アウターコミュニケーション】理念を体現し、社会を変える

前項では、理念を体現するため社内における取り組みをご紹介しましたが、ダノンは社外のステークホルダーにもミッション、ビジョン、バリューを体現する数多くの取り組みを行っています。

特に、ビジョン「One Planet, One Health」を策定した2017年以降、世界の人々の多様性を広げ、地球への環境負荷を減らすためのリーディングカンパニーとして以下のような取り組みを行っています。

  • 女性経営者をはじめマイノリティの方が経営する企業・サプライヤーとの契約への注力。
  • LGBTQIA+(セクシャルマイノリティ)や人称代名詞についての認知を高めるガイドラインを定期的に発行し、社内外に知識を広める。

北米におけるダノンのLGBTQA+への支援。

画像参照:「https://www.danonenorthamerica.com/our-people/pride」より

その他にも、世界中の各地域別の活動も行っており、イギリスでは2011年から「HEY」という健康教育を推進するためのプログラムをスタートしています。近年、イギリスでは子どもの肥満が進行し、一つの社会問題として挙げられています。そこでダノンは、このプログラムを通して議会や非営利団体とパートナーシップを組み、貧困と長期的な健康不良の関連性や、解決策を見出そうとしています。

また、幼児期の健康を害する要因の1つに保護者の基本的なライフスキル不足があるという気づきから、保護者が食品購入する際の予算立ての仕方や、食品ラベル・レシピの読み方などを学べる授業を展開。その結果、2017年と2018年に行った調査で、受講した保護者が自身や子どものライフスタイルに大きな変化をもたらしたことが明らかになりました。

画像参照:「https://www.danone.co.uk/content/dam/danone-corp/uk-irl/uk/Hey-WEA-Cut-09-Compressed.mp4」より

日本では、食品廃棄による環境負荷を軽減するため、2016年より日本初のフード・バンクである非営利団体「セカンドハーベスト・ジャパン」を通じて、賞味期限がわずかとなっている製品を、食品を必要としている人や施設に提供する活動を継続して行っています。

セカンドハーベスト・ジャパンや飲料メーカーとコラボレーションして開発した自販機。

画像参照:「http://2hj.org/english/about/history.html」より

上記の取り組みと同じく2016年には、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)を推進するため、自社から生み出した廃棄物の分別処理を行う「リサイクル・センター」を設立し、廃棄物の大幅な削減を実現しました。また、廃棄物分別作業において障害者の雇用を生み出すなど、ダイバーシティ推進にも取り組んでいます。

3-5:【成長戦略】RENEW DANONE PROJECT

ここまで理念の実現に向けたダノンの取り組みを戦略戦略、製品づくり、インナー・アウターコミュニケーションと様々な角度からご紹介しました。理念と経営が結びつき、どの顧客接点でも理念の言行一致がなされ、各拠点における柔軟さが際立つダノン。

一方で、100年を超える長い歴史や、さまざまな国や地域に事業を展開しているダノンは、本来クイックな変化への対応が難しい組織体制でもあると言えます。

特に変化のスピードが早い現代社会は、企業にとっても進むべき道を見失いやすく、変化の対応力が求められる時代です。

こうしたリスクを2022年の3月、ダノンのCEOに就任してまもなかったアントワーヌ・ド・サンタフリーク氏は実感し、ダノングループの「今」を徹底的に評価し、未来に向けた一歩を踏み出す「リニュー・ダノン」という成長戦略を発表しました。

「リニュー・ダノン」プロジェクト

持続可能かつ利益を上げ続ける成長モデルを目指す計画。この計画はミッションやビジョンを軸に、今後の拡大に適応したイノベーションモデルをつくること、そして消費者価値・ブランド力・商業開発への投資をさらに上げることを目標としています。

サンタフリーク氏は「リニュー・ダノン」の計画を進めるにあたり、世界中のさまざまな部署のダノン社員、農家、協業パートナー、顧客、投資家などの協力者と対話を行いました。

その結果、ダノンには以下のような強みがあることを再認識しました。

  ダノンの持つ強み

  • 独自の歴史と使命感
  • 「デュアル・プロジェクト」を土台とした人や環境への貢献
  • グローバルとローカルにおいて愛される数々のブランド
  • 人や地球の健康に貢献する製品
  • 乳製品と植物由来製品で1位、および幼児と成人の栄養素補給製品で2位というシェア率

一方で、こうした強みを持ちながら、市場や他社の成長と比較してダノンの成長が遅れをとっていると感じ、その要因を、以下のように分析しました。

   ダノンの持つ課題

  • コア製品への注力不足
  • イノベーションに取り組むことへの遅れ
  • リソース不足
  • 一貫性のない実行と投資不足
  • 情報開示の不足

そして、この分析をもとに、自社の事業や文化を徹底的に見直すため、以下のような重要指標を設定しました。

   リニュー・ダノンの重要指標

  1. 強みがある領域で勝つ:コア製品を軸に、各地域における競争力を回復する
  2. 拡大するべきところで拡大する:セグメント、チャネル、地域の観点から、ダノンの存在感を戦略的に拡大する
  3. 未来への種まきをする:未来の成長への道を積極的に考え投資する
  4. ポートフォリオを管理する:戦略的に自社の製品ラインアップを転換させる

「リニュー・ダノン」は、ダノンの原点に立ち返りながらこれから歩む未来を考え、ダノンの競争力や価値を本来あるべき姿に回復させることを目的としています。

お客様やステークホルダーの声を聞き、本当に求めていることが何かを理解する。組織内の無駄を見つけ、徹底的に解消することで本当に果たしたい目的に集中する。現場で働く社員の実態を把握する。ミッション・ビジョンをはじめ、それを体現する仕組みや制度を用意して社員の活気を引き出す。そして最後に、目標に対する達成度合いをしっかりと公表する。

ダノンは大きな課題に立ち向かったときに、自分たちが置かれている現状と誠実に向き合い、事実をもとに改善策を考え実行しました。その結果、時代が変化しても柔軟に変化できる企業となっているのでしょう。

本記事をお読みいただいている方々がお勤めの企業においても、改めて自社が存在する意味(理念)と、提供している価値は何か、またそれはどんな数値を持って計測すれば理念の実現に近づいていると言えるのか、この機会に考えてみてもいいかもしれません。

4:最後に

100年以上の歴史があり、世界中で事業を展開するダノン。本記事を通して、ダノンは自分たちの原点と価値観に忠実かつ、時代の変化に適応し続けた企業であることがお分かりいただけたかと思います。

記事の中でご紹介した「社会の発展なくして、企業の成功はない」という言葉の通り、企業とは社会に存在する課題を商品やサービスを通して解決し、そのリターンとして経済的な利益を上げるもの。まず初めにあるのは、経済的利益ではなく、社会への価値提供であることを忘れてはいけません。

そして、自社がどんな価値を提供するのかを明確にし、従業員全員が同じ目標に向かって力を発揮するために企業の理念は存在します。もしダノンが「世界中のより多くの人々に食を通じて健康をお届けする」というミッションだけを掲げ、「One Planet. One Health」というビジョンがなければ今日のような多様な活動の広がりがなかったかもしれません。本記事を読んでいらっしゃるみなさんが勤める企業に、もしまだ理念がない、ミッションはあるけどビジョンがない、という場合には、まずは理念を考えるところから始めてみるといいかもしれません。

参考文献

  • https://www.danone.com/brands/specialized-nutrition/Strategy-and-key-figures.html
  • https://www.danone.com/about-danone.html
  • https://www.danone.com/impact/health/our-portfolio.html
  • https://www.danone.com/content/dam/danone-corp/danone-com/investors/en-sustainability/reports-and-data/people/danonesocialdata2021.pdf
  • https://www.danone.com/impact/un-sustainable-developement-goals/sdg5-gender-equality.html
  • https://www.danone.com/about-danone/at-a-glance/danone-data.html
  • https://www.danone.co.jp/candidate/
  • https://www.danone.com/media/press-releases-list/2021-full-year-results-danone-cp.html
  • https://www.danone.com/about-danone/sustainable-value-creation/our-unique-growth-model.html
  • https://www.danone.com/stories/articles-list/renew-danone-plan.html
  • https://www.danone.com/content/dam/danone-corp/danone-com/50%C3%A9me-anniversaire/en/desktop/50years-danone-presskit-en.pdf
  • https://www.danone.co.uk/stories/articles-list/Hey-Programme.html
  • https://www.bcorporation.net/en-us/
  • https://www.greatplacetowork.co.uk/awards/uks-best-workplaces/uks-best-workplaces-2021/
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